夜明けのブギーポップ 上遠野浩平
夜明けのブギーポップ 作:上遠野浩平 イラスト:緒方剛志(電撃文庫)
ISBN : 4-8402-1197-3 発行年月 : 1999.5
ブギーポップの誕生、博士が狙われた五年前の事件、霧間誠一の最期、凪の過去……etc. いろんな疑問を解消できる短編集。
ここらへんからパズル性を「より」楽しみ始めた気がします。ということで醍醐味出てきました。
表紙のちびブギーがかわいいなぁ。
本編はどうしようもないくらい凪メインですな。語り手がブギーだから致し方ないか。
ブギーの謎より凪の謎が明らかになります。なぜ炎の魔女をやっているかとか。
モマーダーやスケアクロウ、ピジョンなんかは初登場? 統和機構が前面に出されているっていうか、こいつらめちゃめちゃ人がいいヤツばっかりなんですが本当に悪役ですか?
どっちかっていうと世界の敵じゃないもんな、統和機構は。怖いのは妖怪ではなく人間、ってパターンよね。その人間の悲哀もかかれている点がより「悪って何」な雰囲気を醸してます。
一歩間違えばブギーのテーマ曲はタンホイザーだったのね……。それはあんまり強くなさそうな。アノ衣装が案山子だったとは知らなんだ。
実体としては初登場の霧間誠一は、やっぱり禅問答めいたやりとりを凪としていたり。予想通りというか意外というか。
にしても「壊されたあとの世界」ってどこ。この物語、そこに至っちゃうんでしょうか。
まだ収録されてなhp掲載短編もたくさんあるはずなんですが、早く文庫化してくださいよー。短気な方はhpを取り寄せましょう。
他刊の感想
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