ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ 上遠野浩平
ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ 作:上遠野浩平 イラスト:緒方剛志(電撃文庫)
ISBN : 4-8402-1035-7 発行年月 : 1998.12
未来を予知する”才能”を持った少年たち同士が出会い、6人でチームを組んだ。何でもできると思っていた。彼らがある少女を助けた時、彼らに世界の運命が委ねられていた。それは誰も知らなかった真実、生きてきた意味をも決める戦い。
間違いなく名作なんだろうけど……切ねーんだよー!! 泣けるんだよー!! あいつらが助かる方法はなかったのかよー!!
再読すると見開きカラーだけで泣けてきます。あんなに明るい絵だというのに。みんな笑ってるのに。前作は人間は死ななかったのにこの変わり身の早さは何!!
人殺すのは反則だよなー、と思いつつ、この前向きな儚さが見事、とも思う。
学校に通いながら過ごす時間のけだるさと無力感と孤独と希望と、運命の気まぐれを書かせたらこの人は上手い。多視点で状況を説明していく手法もめちゃくちゃ決まっている。凪もあんまり出張ってこなくてサイコー。
「一番美しい時に死ぬ」モチーフはブギーも「海賊島事件」の夜壬琥姫も同じだったんだなーと今さら気づきました。
あと、しずるさんの「七倍の呪い」とパンドラもカインの話で繋がってたんだなとか。
ちなみに、辻希美は歌ったり踊ったりはしません。絵が上手いクールな女の子です。もう一人の彼女がお茶の間に登場するよりこの本の出版のほうが早いはず。
他刊の感想
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