ぼくらは月夜に鬼と舞う 藤沢呼宇
ぼくらは月夜に鬼と舞う 作:藤沢呼宇 イラスト:目黒詔子(岩崎書店)
タイトルにひかれて読んでみた児童書。別にナイトウォッチシリーズとは関係ないみたいだ。(出版は二〇〇三年) それともこれにも元ネタのSFかなんかあるんですか?
中学受験を控えて塾に通う小学6年生の主人公が、ペットが次々に襲われる事件の犯人を追っていて行方不明になった友達を探していると、異空間ににたどり着いてしまって……という、「推理+ファンタジー」な感じはライトノベルによくありそうな設定で。違うところといえば続編がないところと、字が大きめで話が短か目ってところか。
そしてイラストがちょっと怖いところとか。結構人物の形が崩れてると思うんだよねゲッフゲッフ。あ、でもこの人五代ゆうの女神転生にもかかわってるらしい。へぇー。
自分探しの葛藤や親への反感、ほんの少し恋愛感情も織り交ぜてあったり、リアリティはあるんじゃないかと。「心臓」が重要なアイテムになるあたり、妙な生活感が漂ってたりもする。
うん、ダークなわりにスッキリしたラストはこれぞジュブナイル、といった感じで大変よろしいです。でもやっぱり一番気になるのはタイトルか。たしかに月も関わってくるんですが舞ってるの一瞬だし。まぁいいか。
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