夏と花火と私の死体 乙一

夏と花火と私の死体 作:乙一 (集英社文庫)

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
ジャンプJブックスで出たってのが違和感あるなぁ。(「おいしいコーヒーの入れ方」も読んだことないんだけどさ。やっぱノベライズのイメージが強いので)
そして、私と姉は乙一ぐらいしか読書幅が被らないんですけど、その感想を聞くと「一番最初のはまあ面白いんだけど、そのあとのは感動させようとしている努力が透けて見えてイヤ」なんですって。その一番最初の、ってのはやはり夏と花火と私の死体であると思うのですが……。
期待度が強かったのか「なんじゃそりゃ」と思ってしまいました。

だってこの解説、小野不由美がべた褒めしてるんだぜ? (ぜとかいわれても)
田舎の風景をバックに淡々と綴られる兄妹の冒険。死体一人称の神視点、つーのはやっぱほかの乙一も読んでる身としてはインパクトに欠ける気が。(だからおとなしくデビュー作から読めばいいものを)
しかし、弥生ちゃんがきっちり報いうけてるっぽいのがちょっとスッキリした。元々叶わない恋だけどね。後の人には何にも起きていないようですが。
頭くらくらしそうなタイトルなのに全然気持ち悪くないのはさすがですね。鬼才っぷりは十分出ている。

そしてもう一つの収録作、「優子」。こちらもなんだか古きよき時代といった雰囲気。純和風住宅と着物が似合う。あー、そのまますんなり終わるわけないじゃん、と思いつつでも否定できなくて、やっぱりやられたと思うエンディング。

乙一は最初っから乙一だったんだなぁ。これからもずっと乙一ですよね。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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