悪魔のミカタ11 It/ザ・ワン うえお久光

悪魔のミカタ〈11〉It ザ・ワン 作:うえお久光 イラスト:藤田香 (電撃文庫)

 ISBN : 4-8402-2511-7 発行年月 : 2003.11

ちょっと間が空いたのは、読み始めるのはIt編揃えてからじゃないと続き読みたくてもだえ死ねると思ったから。

うん、吸血鬼物って面白い。「お約束」といういろんな制約の中、いろんな切り口を楽しめるから。いやでも「自分の生まれた場所の土のうえでしか眠れない」という制約は知らなかった。そうだよねぇ、それ持ち込むといろんな吸血鬼物が破綻するような。

それはともかく、痛くて切なくてまさにこの感じ、「悪魔のミカタ」! な吸血鬼物なのです。堂島コウは出てこないけど、堂島コウの物語。(あえて言い切る) 吸血鬼に支配された街で、孤軍奮闘する小学生が手本にし、心の支えにするのは堂島コウに関するレポート。くう。あと二巻続くのはわかってるんでここで終わるわけないとおもいつつドキドキする展開、さすがです。水彩や海藤など今までちょっと顔を出していた人たちもメインになる予感まんまん。予感は的中、揃えてから読み始めてよかった。

うーんでも舞原家吸血鬼招いてなかったっけ? 前巻はどんなつながりで吸血鬼が出てきたんだっけか。あの人とは違う人なのか? それと、美作沖也このままじゃ下がらないよね? 

そうそう、なんで家出してるのかよくわかんないまま進む舞原サクラ(一応は理由説明されるけどさほど重要でもなく。いやある意味重要だけどこの巻では)も、ネコミミ付けだしてから迷走してるなあ、一巻のあの芯の強そうなキャラはなんだったんだと思っていたけれど、今回やっとああそれならアリかなと納得しました。

サクラの友人、今回の主人公の一人エレナも芯が強くていいキャラで。なんで日炉理坂生まれなのに関西弁なんだ! いいけどっ!

そう、私は一巻の話、真嶋先輩の孤立などを成立させるために日炉理坂という特殊な舞台が作られたのだと思っていた。しかし、インタビュー読んだら違うらしい。この舞台を描きたくて悪魔のミカタという物語が創造された、と言い切ってあった。今回も日炉理坂ならではの展開。ここでしか紡げない面白さ。次が楽しみです。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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