ウィザーズ・ブレインV 賢人の庭<下> 三枝零一
ウィザーズ・ブレイン (5〔下〕) 作:三枝零一 イラスト:純珪一 (電撃文庫)
ISBN : 4-8402-3147-8 発行年月 : 2005.9
厚くて熱い五つ目の物語の終わり。ここが始まりの終わりなんだって。どんだけ壮大なんだよ本編。正直読み終わるまで死ねない感じです。がんばろう。
戦闘中心で熱い熱い。一巻から一貫してマザーシステムに否定的な登場人物が多かったわけだけど、初めて出てきたシティ側の人間・イルの過去話もなかなかに説得力があってやっぱりせつない。もう大好きだよ関西人! サクラより好感が持てます。(え?) そういえばイルの関西弁はロシア訛りってことなんだろうけど、イル以外の関西弁を操る人は皆無のなのはみんな尊敬語しゃべってるから? ……そういうことにしておくか。三枝さんは兵庫出身なだけあって関西弁がなめらかでいいです。
根本のところで噛み合わない二人、しかしここでイルにサクラが説得されてしまうと一巻からのストーリーはなんだったんだってことになってしまうので、そこら辺は芯のある女の子の本領発揮ってことで。打ちのめされてから立ち上がるまでがまた最後の放送は燃える燃える。しかしなんでディーまでいるんだ。それよか賢人会議に積極的にかかわってたのはセラじゃ……いやそんな性格じゃないか。
ディーの刹那的性質は新アイテムの投入で今までとは逆方向に加速されております。折り込みカラーからして血だらけだし! 広げた瞬間こいつマジで死ぬんじゃないかと思ってしまいました。そんなんだから目がはなせないんだ! セラとの距離はちょっと縮まったみたい。相変わらず二人とも痛みを抱えたままの、むしろそれを取り除いてしまうと散ってしまうような恋だけど、すこしでも幸せと感じられる時間が増えるといいですな。
真昼兄も天才ぶりを如何なく発揮。イルと話すところなんかかカッコええー。魔法士含めても一番光っていたといっても過言ではない!
でも月夜姉と別れてしまって、ここからどうなるのか、錬たち・エドたちとはどう繋がるのか。めちゃくちゃ気になります。
やっぱりこの物語が大好きだ。みんな心の底からがんばれと叫びたい。三枝さんもがんばってー!
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