ポストガール3 増子二郎
ポストガール〈3〉 作:増子二郎 イラスト:GASHIN (電撃文庫)
裏表紙がめちゃかわいい! いや、口絵も問答無用で大好きだけど。前巻の登場人物が総登場する1ページがもうステキすぎる。イラストに騙されることはいいことだ。(騙される?)
内容はといえば、ロボットのバグに対する葛藤成分なんかよりは戦争後の世界観が良く出ている話が多かったかと。でも葛藤は終わって足りないものである「家族」に目線がずれてきたんでしょうかね。似たような存在はいるけれど。そんなこんなでグラムとシャンベルもヒューチャー。くすりと笑えて胸にジンと来る短編集第三弾。
エンジェル
うう、ジブのダメ彼氏に対するジブの批判が自分に痛いよ……作家志望の方だそうで。夢は見るものじゃない、叶えるものだorz
寄り道してきたステキなキス魔の天使さん。お母さんもお父さんもそれだけ愛されていれば幸せですね。
スケアクロウ
シルキーを一目でメルクリウスだと指摘した拝み屋さん。気配がないんですって。
本物かどうかわからないような拝みやさんだけど、確かに霊験はありそうなんだよね。その過去も相まって。地雷を見つけるスケアクロウ。その力を身につけたのは戦争があったから。
バグの語源ってホントに電算機に入り込んだ虫だからね。その解釈もしっくりきそう。
ギャングエイジ
シルキーに恋敵出現? でも当の男の子には恋愛感情がまったく理解できてなくて……(誤解を生む表現はやめなさい)
なんでグラムは少年の姿をしているのだろう。だからこそお嬢様の話ができたわけですが、寄り道とかしちゃうしシャンベルのような青年型のほうが配達される側も安心できるんじゃないでしょうかね……とかいいつつシャンベルのほうがメルクリウスとして脱落してるから。
シリウス
往年のTVシリーズの講演を行う旅一座にヒーローへの手紙を届けるシルキー。敵役の将軍に「部下」として大佐の地位を与えられ、講演のお手伝いをする。
星座や普段の夜でもひっきりなしに見える流星が、この世界の人には編隊を組んだ敵機に見えるという。
一人一人の力が合わさって、一つのものを克服する。世界中のみんなが一緒に星空を見上げられるようになればいいね。
ブラザーズ、シスターズ
シャンベルから来た初めての手紙は欲しいものを書き並べただけのリストだった。
キューザックさんとシルキーとグラムと学用品をたくさん積んだトラックは、シャンベルの村へと向かう。
唐突に終わってビックリした! 自分の知らない好きな相手を知っている第三者は誰でも気になるものですな。家族というかけがえのない存在を、なくさないように。きょうだい4人、うまくいくといいね。
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