ラッシュライフ 伊坂幸太郎

ラッシュライフ 作:伊坂幸太郎 (新潮ミステリー倶楽部・新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮ミステリー倶楽部) ISBN : 4-10-602770-4 発行年月 : 2002.7

ラッシュライフはいろんな意味があるみたいですよ。lashにlushにrashにrush。
いやあ、多視点はだいぶ慣れてきたと思ったんだけどここまで時間も交錯されるとお手上げですよ。いやあ面白かった。物語の数は全部で五つ。でも本当の物語は一つ。舞台は仙台、パトロンにひれ伏すしかない画家と空き巣のプロと、奇跡に魅入られた若者と不倫カップルとリストラされたデザイナー。あと犬。まああと四人ぐらい複数の物語にまたがる人がいたかしら。

なんだか意味深に登場するエッシャーの騙し絵が表紙。文庫では口絵になってるようですよ。あの絵見たらだれでも思うんじゃない? あの一人見上げてる人は何モンだろうって。うんうんとうなずきながら読んだり。

いたらいいなぁ、的ファンタジーも盛り込みつつ、一つ一つの物語も謎が魅力的で、全体の謎ももちろん気になるし、最後の最後まで繋がらないスピード感のある展開がよろしいですよ。

あとカカシが複数回顔を出したり、ああ伊藤はちゃんと警察に自首したんだ(ろう)なと安心したり、え、その銀行強盗は目にしみたりする人たち? と思ったり、リンク探しには事欠きません。ああ楽し。読むならぜひ「オーデュボン」も読んでからをお薦めします。

しかし、唐突なエンディングも相も変わらずといった感じで続きが気になる。とくにリストラ中年。というか犬。その次にバラバラ死体。次点でひき逃げされた死体。これからどうするんだろうなぁ。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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