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キノの旅-the Beautiful World- 時雨沢恵一

キノの旅―The beautiful world 作:時雨沢恵一 イラスト:黒星紅白 (電撃文庫)

キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461)) ISBN : 4-8402-1585-5 発行年月 : 2000.7

世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい
-The world is not beautiful. Therefore, it is.-

プロローグ 「森の中で・b」 -Lost in the Forest・b-

 キノの始まりです。キノの心情が吐露されている数少ない話です。
このスタンスがわりと好きです。

第一話 「人の痛みが分かる国」-I See You.-

 キノが旅する国の話がはじめて聞ける話。
「『他人の痛みが分かればその人に優しくできる。もっと人はお互いを尊敬し合える』なんてとんでもない大嘘だった」

そうなんだー。「サトラレ」もそうだけど、やっぱり人と離れて無人島で暮らすサトラレもいたわけで。
副題も相まって、ちょっと考えた話でした。

第二話 「多数決の国」-Ourselfish-

 民主主義への皮肉。ここまでブラックにすることもなかろうに。
少数意見も取り入れましょうね、王様。(それが出来てないところに今現在問題があるんだけど)

第三話 「レールの上の三人の男」-On the Rails-

 人生ってこんなものなのかもね。まったくもって知らぬが仏。

最初のじいさんが一番大変だよなぁ。
給料、出てないよなぁ。

なんかこんな展開の童話があった気がするんですが。誰かご存知でしたら教えてくださいm(__)m

第四話 「コロシアム」-Avengers-

この復讐者は複数形になっているから、シズと馬車の奥さんなんだろうなぁ。

ここで、キノは怒る。珍しく。違う人なんじゃないかと思うくらい激しく。
そして、自分に攻撃をしてきていない相手を殺す。今のところただ1人だ。
でも、殺さずに相手に勝つ方法も実行している。ここと「城壁のない国」ぐらいしか見られない。これを成長した後と見るか、未熟な時期と見るか。
時系列を考え出すときりがありません。

第五話 「大人の国」-Natural Rights-

少女キノの誕生。

エルメスは命の恩人。
手術で「ちゃんとした大人」にする。かなり乱暴な国。
本当に大人になれてるのかなぁ。なれるものならなりたいな(笑)

第六話 「平和な国」-Mother’s Love-

口絵や扉絵で怖さ倍増です。おかあちゃん怖いー!!されど母は……って強すぎです。

近代的な戦争。犠牲を出さない戦争なんてないのに、犠牲者を国民の外に求めて子供を守ったと思ってるお母さんたち。そんなバカな。 スポーツ競技に対する痛烈な皮肉。

他刊の感想
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 記憶の国 旅人の話

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バッカーノ! 1931 鈍行編 The Grand Punk Railroad 成田良悟

今日の読了:バッカーノ!1931 鈍行編―The Grand Punk Railroad 作:成田良悟 イラスト:エナミカツミ (電撃文庫)

バッカーノ!1931 鈍行編―The Grand Punk Railroad ISBN : 4-8402-2436-6 発行年月 : 2003.8

禁酒法時代のアメリカ。当時の輸送を一手に担っていたのは鉄道だった。ある大陸横断特急に乗り合わせたのは貨物室の宝をちょろまかすつもりの不良グループと、指導者奪還を目論むテロリスト、そして客を人質に鉄道会社をゆすろうとしている殺人享楽者。シカゴからNYに無事にたどり着けるのは誰だ?

答えはまだ出ていないのですが。二ヶ月連続刊行の前後編、というよりは別の視点で同じ時系列を語るつもりらしいです。ぶっちゃけ来月まで待てません。
プロローグがあまりに面白かったんで一挙に読むのがもったいなくなってしまい、一晩寝かせてしまいました。(笑)こんなの初めてです。いやー、憎いね。前作もそうだったけど構成が凝ってます。映画っぽいです。バカップルも大暴れです。笑わせていただきましたー。誤字の多さもまちがいさがしみたいでたのしいです。てか著者紹介という短い文でもかましてくれる成田さんが大好きです(泣)
副題がいつもバンド名のパロディになっています。
場面の構築がとてもうまいと思う。前作は「パルプフィクション」に似てると言われてましたが。(見たことないので何ともいえない) 作者はあとがきでスナッチを意識したって言ってたかな。そういうノリが好きな方にはオススメなんじゃないでしょうか。

他刊の感想
無印 1931鈍行編 1931特急編 1932 2001 1933<上> 1933<下> 1934獄中編 1934娑婆編 1934完結編

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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