カテゴリー ‘ 電撃文庫

ダブルブリッドIII 中村恵里加

ダブルブリッド (3) 作:中村恵里加 イラスト:たけひと (電撃文庫)

ダブルブリッド (3) (電撃文庫 (0462)) ISBN : 4-8402-1586-3 発行年月 : 2000.7

え、「なたく」じゃないの? と思ったら安能務の誤ルビって書いてあった……ナタ太子 あれ、最遊記がいで(以下削除)
それどころか人造兵器っつーのも安能さんの設定なのね。あり? 講談社α文庫抄訳版も読んだハズなんだけどな。フィルター効果でそんなことなかったことになってる?

さてさて名前はナタでもここに出てくるのは物悲しい人型兵器なのであります。大陸技術すげえ。そんなこと仕込む執念もすげー。
淡々と壊れていく擬似脳の描写がせつねえ。
そしてアヤカシとのダブルブリッドとしての存在と比較してしまう優樹がその負傷っぷりと相まって痛々しい。続くのか、これ。うわー早く回復してー。
一期一会っつー章題もすごいな。やられた。
初めて見せた涙と、初めて感じた平和のありがたみと。続かないのが目に見えてるだけに目いっぱい感じてほしい。

で、アヤカシも新キャラ2人登場。オヤジさんの陰謀の存在も明らかになりつつありますね。名前だけだけど。面子も揃って長編としてのストーリーが動き出したということでしょうか。

で、なんでこの本ではたけひとさんは名字がないのかな。ここで知ったからたけひとさんが原田屋のマスターとはしばらく気づかなかったぞ。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

リリアとトレイズVI イクストーヴァの一番長い日<下> 時雨沢恵一

リリアとトレイズ (4) 作:時雨沢恵一 イラスト:黒星紅白 (電撃文庫)

リリアとトレイズ〈4〉イクストーヴァの一番長い日〈下〉 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-3427-2 発行年月 : 2006.5

「イクストーヴァの秘宝」の秘密を巡ってドキドキですよ。実にジャガイモらしくてよい。しかしやっぱりどんなにピンチでも「あの親たちが黙ってやられるわけないしなー」とか思ってしまうよ。それだけに「親の戦争に巻き込んでしまった」「俺の戦争です」のあたりはこう、かゆいところに手が届くというか。ラーメン食べながら熱くなったよ。(消化に悪い) トラヴァス少佐さほど出張らずでアリソンもでてこなかったのも意外。(アリソンはどう登場しろと) あの出会ったナンパな警官とかからんでこなかったな。

このシリーズが「アリソン」と一番違うところはほほえましいところだと思う。交戦の状況を説明したあとにも「リリアがひどく怒ってます。怖いです」だし、リリアは敵ボスにも謝辞を言わせてしまう人間だし。親子ゲンカとか金髪恐怖症とか。しかし、書き下ろし短編「メリエルとトレイズ」読むとナイスな突っ込みのお爺さんとか今回亡くなってるんですよね……明るい悲しさが染みます。(もしかしたら別人かも……5であっさり登場してくれたらそれはそれでうれしいな)
ラジオドラマも元ネタとかあるんでしょうかね。「それを乗り越えて生きろ」。

んでその伏線の張り具合・おまけに最後の引きで「続編は悩み中」ってアンタ! 殺生な!
ま、3月までまったり待ちますけどね。で、言えてないんでしょうかヘタレトレイズ! ペンダントの説明はどうしたんですか。てっきりこの巻で決着を見ると思ったのにまだ引っ張るかー。いやしかしヴィルも真っ青(でもないか)の狙撃の腕持ってんじゃないのよ。やるときはやるのがヘタレの燃えポイントだ! 何で狼は仕留められないんだー。運も実力のうちよ。トレイズさんにもお姉さまのことが伝わってるんだからそれを考えるとますますヘタレ。でも雪の中を滑落してもきっと登ってくるんだ、リリアのために。ベゼルでも? 頑張れ。

えとー、アリソンゲームはハード持ってないのでパスします。しかし誌上通販とは市場で競争する気全くないねメディアワークス! BGMしか出ないんだー声は出ないんだ……。ドラマCDで我慢しよう。

<

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

がるぐる! Dancing Beast Night<下> 成田良悟

がるぐる!―Dancing beast night (下) 作:成田良悟 イラスト:ヤスダスズヒト (電撃文庫)

がるぐる!〈下〉―Dancing Beast Night (電撃文庫) ISBN : 4-8402-3431-0 発行年月 : 2006.5

男連中が熱い!

熱くて厚い下巻。まさにオールスター。みなさんの狂い具合がよろしいですよ。なんか越佐大橋まだまだ続きそうな予感ですよ? 短編やるみたいだし。その予告が異様に面白そうで期待。終わらせるのはもったいないよ。うん。ギータルリンとか大人含め。

伏線の張り方と回収は改めてすごいなぁと。どんでん返しが今回も決まっております。ジョップリンの目的(?)とか明らかになった秘密も感心。でも最近の成田作品は読んだあと「盛り上がりの頂点がいいところに来てない」といつも思うんですよ。上巻を貸しちゃってて手元になくて読み返せなかったからかもしれないんだけど。

今回のイラスト挿入タイミングはそんなに神じゃなかったなぁ。というか、ネタバレだろうがよぉ! 始まった直後に犬片割れに死なれたらどうしようかと思ったよ。
そのかわりなんかLOVEが多かったよなー熱い。
しっかし、戌井の言ったとおり犬二人が超脇役なのはタイトルからしてもどうなん? その点では肩透かしを食らった印象が。上巻からもそんな予感はしてたんだけどね。狗木の悟りきった態度もしっくりこない。香奈枝の実家妹云々が上手く繋がらなかった。
つか、ジョップリンのラッツはどんな精神構造してんだ? まさかネジロの指示があったわけでもなかろうに。

一番カッコよかったのは不意を衝かれたブタかな。虹彩見切った姉もすごいと思うけど。意外にいろいろわかってるドジっ子ってステレオタイプだけどいいねー。自分のことは狂ってると思ってるのかな。

平和さんに先を越されないうちに章題元ネタ解析ッ! あとで本サイトに移植予定。
暗躍飢寒→暗躍機関? (ONE PIECE)
狼・オブ・ザ・ウエスト→Law of the West 西部の掟(ファミコンゲーム) ソフマップ
軽探偵再登場→名探偵再登場(映画)アマゾン
東源郷→桃源郷
爬狼警報→波浪警報
テイゾク→ケイゾク (テレビドラマ) TBS Drama Archive
ぶるぶる→ぶるぶる(妖怪)
マーシャル・狼→マーシャル・ロー(映画)
シャーロット・リバプール迷子の冒険→迷探偵シャーロック・ホームズ最後の冒険(映画) allcinema ONLINE
バネ足(電波)ジャック→電波ジャック (そのまま?)
GIRL&GHOUL→私の力ではわかりませんでした。BOY&GIRLの変形?

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ルナティック・ムーンIII 藤原祐

ルナティック・ムーン〈3〉 作:藤原祐 イラスト:椋本夏夜 (電撃文庫)

ルナティック・ムーン 3 ISBN : 4-8402-2687-3 発行年月 : 2004.5

今回も容赦がないのか、と思ったけどそうでもありませんでした。死人が出なかったわけではなく、雑魚が多かった印象。あとがきに納得。それともシオンの過去にかかわる話だからかー! いやいや、過去のエピソード自体は結構凄惨で。なんで村で疎外されているのかは今いちよくわからないのですが、シオンの変異が原因でいいんでしょうか。それはともかく幼いシオンが過ごした村のかつての「女王様」が、愛玩用として調教されているお屋敷に、シオンがウエポンとして出動いたします。
で、エデンに対抗してケモノ退治をしている純血種の団体とか、ラスボスが登場。ルナに「自分が人間だと思っているのか」とか言ってきます。マジで体の仕組みが違いそうです。(ルナはそれを知らないけど) だからなんだ、という開き直りには絶対ならないのがこの小説だねっ! 稀存種最後の一人も登場。舞台は揃った?

分厚いですがより安心して読める感じ。ルナもパワーアップしたし。フィオナの中に姉を見たりしてますけど、それはある程度仕方ないんじゃないかな。自分がわかっていたら溺れたりしないでしょ? それと、日常におけるLOVE度も上がってよいですね。まだお互い気付いたりしてないけど。気付いた途端に崩壊したりしそうだけどー!
んで、イラストが、ちょっと楳図テイストなときがありますよ! こわいよ!

イユは健気でいかにも子どもならではのせつなさ。今後も深く関わってくるでしょうからその健気さがフィオナとかに守ってもらえればいいのにねぇ。しかし、ルナにも孵化の時そんな悟りがあればよかったのに。この差は何だろう。
しかしカロマインだけ今後の行動が読めないなぁ。

この作品、「ルナティック」という名を冠しているわりにはにそんなに(あくまでそんなに)狂気は感じられないと思うんですよ。ジャクもあっさりしてたしなぁ。「絶望を始めるぞ」というセリフに連想するものはあるけれど。しかし2巻から比べたら反復表現とか減ってて読みやすいし。今後に期待。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ポストガール4 増子二郎

ポストガール4 作:増子二郎 イラスト:GASHIN (電撃文庫)

ポストガール〈4〉 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2908-2 発行年月 : 2005.1

うーん、期待しすぎたかなあ。でも主人公が「人型自律機械」でなくても成立する話ばかりじゃないのかなぁ。最後の「ディパーチャー」ももう少し違う切り口がほしかったかも。最終巻だし題名からして結果は見えてるじゃないですか。新たな出会いがあるだろう旅立ちは応援したくなりますが。向こうでも独自の自意識を持ったメルクリウスに出会ったりして。それ以上に悲しい手紙もたくさん運ばなければならないかも知れないけど、シルキーのやり方で乗り越えていくでしょう。

そして温かさとか優しさは健在。「ブックワームズ」なんて本読みにはニヤリとさせる一作ですね。いいなぁ、図書館みたいな自宅。図書館って迷い込むときりがないよね。本屋とか買い占めたいとか思ったことない? 「イシュタル」もついにでましたか、といった印象の母親になったイシュタルの話。優しさゆえに記憶を失ったのか、それとも。
「アンダーグラウンド」と「ファム・ファタル」はやはり戦争を色濃く映した話。戦争が終わったことを知らずに武器を作り続ける穴倉の話と、おっちょこちょいな元テロリスト三人組の話。実力者でもチョコレートをピンはねするし、爆弾解体できても招待された結婚式にたどり着けない。ほのぼの。うーん、やっぱ大好きだなぁ。コレでお終いなんてもったいない。「ネタ切れかも、コレで終わったのは英断かもしれない」と思う反面、もっとたくさんのお話を読みたかったと思うのも真実。

増子さん新作はないのかねぇと思っていたら、8月に新作が! 「土くれのティターニア」ですって。「おかしくて、怖くて、ちょっぴり切ない青春怪異譚シリーズ登場!」うわあ期待していいですか。イラストレーターさんが未定なのが不安ではありますがとりあえずめでたい! GASHINさんでいいよ……サモクラとか忙しいのかな。楽しみにしてます。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ダブルブリッドII 中村恵里加

ダブルブリッド〈2〉 作:中村恵里加 イラスト:藤倉和音 (電撃文庫)

ダブルブリッド〈2〉 (電撃文庫 (0436))

「春に完結編が出る」っつーのは完全にデマだった作品第二弾。(予定はあったかもしれないからデマとかやめようよ) ほんとにいつ出るんだろー。感想は間に合わないと思ってたけど余裕で間に合ったらそれはそれで嬉しいけどとてもイヤ。

なんか2巻は哪咤が出てくるって聞いたんだけどでてこないじゃんかよー。吸血鬼じゃないかよー。酔っぱらいと吸血鬼のお話。(語弊あり)一巻の2週間後のお話です。
日本にやってきた吸血鬼さん(駆除しようとしている宗教団体付き)を、旅券偽造とか以外は法は犯してないので排除するでもなく、委員会公認にさせようとしたらなんだか勝負しようということになって、昔馴染みとかに手助けを求めつつ頑張るお話ですよ。

うん、やっぱり軽く読めた。LOVEはたどたどしいしでもしっかり進展してるしトラウマは痛いけど“主”が動き出せばなんだかもっと面白くなるかも、と思うですよ。今回はそんなにスプラッタじゃなかったし。(親指落ちてたけど) しかし胃液って無味無臭なのかぁ……すっぱいと思ってた。

ちょっとコミカル分も多かったのかな。一番笑ったのは「居酒屋アルカディア」ですね! (ネタじゃん)どんな投稿者がいるところですかそれは。居酒屋で横文字ってあんま見ない気がする。横文字になるとバー? みたいな。
そしてネタとしてはしかしあとがきのDCへの応援は悲しいものがあるな……敗北宣言どころかあっはっは! そういや倒凶十将伝のあとがきにも「土星さんのほうがいい」とか書いてあったようななかったような記憶が甦りました。(1巻しか読んでないよ) やっぱ作家さんは好きな人多いんだなぁ。(ライトノベルだしね)

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ゆらゆらと揺れる海の彼方6 近藤信義

ゆらゆらと揺れる海の彼方〈6〉 作:近藤信義 イラスト:えびね (電撃文庫)

(2006.03)

分厚い! 540ページ。カラーイラストは一枚の使い回し! (エクスクラメーションマークつけたんな) 作家が押したのか、イラストレーターの責任なのか、中もラフな絵多かったなぁ……トーンとか前から使ってたっけ?

人はまだ増えてんだけど、整理にかかったと見えてバストーニュ側に被害甚大。五部構成だったらロベールも立派な駒に成長してくれそうだったんだけどなぁ……暗殺者たちとかもガンガン活躍してくれたような気がするのになぁ。主な原因「誤解」で500年の歴史を閉じたバストーニュに合掌。眠れる獅子が眠ったままやられたような感が否めません。そんな中でもNo.1カッコよかった人はエレディア様ですかねー。悪女を貫いて本望? つかその後どうなったんだろう。

戦闘パートはシグルドの自信の源がよくわかりません……それとアールガウの海獣効果エグいの多すぎ。研究員の性格とかかかわってきます? ジュラの活躍は見れなくて残念だなぁ。また見れると思ったのに肩透かし。

さて、ローデウェイクとアールガウの会談は、エミリアがちょっと有能に見えた。ラシードも力強くてよかったよー。その流れでその結論が出るのがよくわかんないけど。しかし、まだ出張ってくるのかカジミール。動揺されただけで本筋にはあんまりかかわりないような気がするが。そして、民主主義は根付かせるのに相当時間かかりますよね。「国家の品○」が売れてるご時世だから(?)、ラシードの主張もわかりにくくはないんだと思うんですが。

それがまた引きですねっ! 姫攫われすぎっ! 次はアーミッシュ編? 元帥殿が情報をどう掴むかだね。シグルド夫婦の動向とアールガウの行き先も気になるところ。いつ出るのかなー。

他刊の感想
1 2 3 4 5 7

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ウィザーズ・ブレインV 賢人の庭<下> 三枝零一

ウィザーズ・ブレイン (5〔下〕) 作:三枝零一 イラスト:純珪一 (電撃文庫)

ウィザーズ・ブレイン〈5〉賢人の庭〈下〉 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-3147-8 発行年月 : 2005.9

厚くて熱い五つ目の物語の終わり。ここが始まりの終わりなんだって。どんだけ壮大なんだよ本編。正直読み終わるまで死ねない感じです。がんばろう。

戦闘中心で熱い熱い。一巻から一貫してマザーシステムに否定的な登場人物が多かったわけだけど、初めて出てきたシティ側の人間・イルの過去話もなかなかに説得力があってやっぱりせつない。もう大好きだよ関西人! サクラより好感が持てます。(え?) そういえばイルの関西弁はロシア訛りってことなんだろうけど、イル以外の関西弁を操る人は皆無のなのはみんな尊敬語しゃべってるから? ……そういうことにしておくか。三枝さんは兵庫出身なだけあって関西弁がなめらかでいいです。
根本のところで噛み合わない二人、しかしここでイルにサクラが説得されてしまうと一巻からのストーリーはなんだったんだってことになってしまうので、そこら辺は芯のある女の子の本領発揮ってことで。打ちのめされてから立ち上がるまでがまた最後の放送は燃える燃える。しかしなんでディーまでいるんだ。それよか賢人会議に積極的にかかわってたのはセラじゃ……いやそんな性格じゃないか。

ディーの刹那的性質は新アイテムの投入で今までとは逆方向に加速されております。折り込みカラーからして血だらけだし! 広げた瞬間こいつマジで死ぬんじゃないかと思ってしまいました。そんなんだから目がはなせないんだ! セラとの距離はちょっと縮まったみたい。相変わらず二人とも痛みを抱えたままの、むしろそれを取り除いてしまうと散ってしまうような恋だけど、すこしでも幸せと感じられる時間が増えるといいですな。

真昼兄も天才ぶりを如何なく発揮。イルと話すところなんかかカッコええー。魔法士含めても一番光っていたといっても過言ではない! 
でも月夜姉と別れてしまって、ここからどうなるのか、錬たち・エドたちとはどう繋がるのか。めちゃくちゃ気になります。
やっぱりこの物語が大好きだ。みんな心の底からがんばれと叫びたい。三枝さんもがんばってー!

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟 上遠野浩平

オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス 作:上遠野浩平 イラスト:緒方剛志 (電撃文庫)

オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス (電撃文庫) ISBN : 4-8402-3384-5 発行年月 : 2006.4

なんかまたバトってるねー……と思ったけど純愛? そりゃ元ネタがオルフェウスだしねー。そう考えると日本の伊邪那岐ってめちゃくちゃ不寛容だよな、とよくわからん連想をしつつ。パンドラやペパミンに通じそうな儚さと、ホーゴーなんかの絆が上手く組み合わさった感じでよい。凪出てこなかったし。彼女こそデウス・エクス・マキナだと思うんだけどねー。え? ブギーは別格。(ナニソレ)

表紙から口絵まで横書きで、今回はイラストもスッキリしてて、章ごとの扉絵もカッコよく、神話の気分に浸れました。今回は、て付くのが悲しいけど……。

炎の女の子(not魔女)と氷の女の人、どちらにも強い絆があって、救いがあって、そんなものが根こそぎ奪い去られた過去を持つ新登場人物の靖子なんかは今後また試練が課されそうな気満々ですよ。若くないのに。死神も久々に(?)都市伝説として登場、自分の立ち位置について語ってらっしゃいますが。ここらへんはお約束。

しっかし、情報は出るものの謎は深まるばかりで、いつ終わるんでしょうか。むしろ終わる気がない? そんな感じすらしてくるよ、そもそも大人になろうとしているのかなぁという意見を読んだ後では。それだけ長く楽しめる、とも思えるけど、そろそろ蔵書整理に手を付けなければいけないんですが上遠野さんの著作どれが抜けてもわかんなくなりそうで怖いんですよ、助けてくれー。

他刊の感想
笑わない VSイマジネーター パンドラ 歪曲王 夜明けのブギーポップ ペパーミントの魔術師 エンブリオ浸蝕 エンブリオ炎生 ハートレス・レッド ホーリィ&」ゴースト ジンクス・ショップへようこそ オルフェの方舟

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

断章のグリムI 灰かぶり 甲田学人

断章のグリム (1) 作:甲田学人 イラスト:三日月かける (電撃文庫)

断章のグリム〈1〉灰かぶり (電撃文庫) ISBN : 4-8402-3388-8 発行年月 : 2006.4

クリック? クラック!

ぎをらむさん紹介の予習本、どれもドンピシャでしたよ。ちなみにこの三つでした。
新版 白雪姫コンプレックス―コロサレヤ・チャイルドの心の中は… 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社プラスアルファ文庫) グリム童話―メルヘンの深層 (講談社現代新書)
ユングユングー。本編読むまでは「白雪姫コンプレックス」は外れているんじゃないかと思っていたんですけど、ところがどっこい。私は難なく図書館で借りることが出来ましたんで、お勧めですよ。

あらすじ書こうとがんばったけど諦めたっ! 用語が多すぎてまとまらんのよ。
して、内容はというと……「甲田学人、型にはまっちゃったなぁ」というのが第一印象。能力ボーイミーツガールモノ。目立たないように努力して日常を生きている男の子が主人公で、ゴスロリの女の子がちょっとツンデレ? (いやまだ全然ツンツンなんですけど) 5歳のリストカッターとか「狙ってきたなあ」としか思えない自分が情けない。なんというか、私の中では意外性がなかった。超主観ですが。「Missing」初読時と今の私のライトノベル経験値の差のような気もします。ヒロイン雪乃の戦闘法に見覚えがあるっていうのもアレです。ぐう。よくよく考えてみればなんで三上さんは許容できるんだろう。あれ?

いやしかし、語り口、肉体的痛さなどはしっかり健在です。血がー。鳩がー。想いがー。空気の変化とか。きついです。童話をモチーフにしても目の付け所が違います。甲田学人ここにあり。魔女(詠子ではない)とか蟲出てくるし。いやでも神野とかはひょっこり出てきそう。つか「葬儀屋」が出てきた瞬間は神野かと思った。デルタとかは共通なのか平行世界なのか。あとがきで「メルヘンのつもりです」とかいってますけど、甲田さんのメルヘンの許容範囲がグロ方面に寛容すぎだと思います!

しかし一人一人が明確な能力を持っているので、どのように話が進むのかは気になるところ。
イラストは、塗りは相当違うけど翠川さんの雰囲気に似ているような。章の終わりごとにひとつの挿絵で、臨場感はないけど復習になる感じ?

グリムは相当グロいの多いからねぇ。どれを取り上げるのか、どういう味付けになるのか、今後がとても楽しみです。

はつかねずみがやってきた。はなしは、おしまい。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

about

ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

アーカイブ

profile


- Rental Orbit Space -