カテゴリー ‘ その他(軽)小説

銀盤カレイドスコープvol.2 フリープログラム:Winner takes all? 海原零

銀盤カレイドスコープ〈vol.2〉フリー・プログラム:Winner takes all? 作:海原零 イラスト:鈴平ひろ(集英社スーパーダッシュ文庫)

銀盤カレイドスコープ vol.2 フリー・プログラム:Winner takes all? (銀盤カレイドスコープ) (集英社スーパーダッシュ文庫) ISBN : 4-08-630133-4 発行年月 : 2003.6

というわけで下巻です。
スポ根度5割増、日本のマスコミ下劣度8割増。(笑)
Vol.1は副題ショートプログラム:Road to dream、Vol.2はフリープログラム:Winner takes all? であるわけですが、めっちゃうまいネーミングだなぁと思ったわけですよ。国内予選がショート、オリンピックがフリー。ショートプログラムだけ読んで「続きはもういいかな」とか思ってる人がいれば、もったいないです。早めにフリープログラム読んでしまいましょう。絵師の関係で男性は手にとりにくいかと思われますが、それももったいないかと思いますよ。

マスコミが煽る桜野タズサは悪役そのもの。この扱いに判官びいき精神をくすぐられているのかもしれん。というかスポ根の王道だわね。演技の瞬間まで読者にもフリープログラムの演技内容は語られません。ハラハラドキドキっす。
ピートとの別れもあっさり目ではありますがジーンとさせてくれますし。

でもアレだ、「減らず口プリンセスは小説の中だけでいい」。日常生活ではそうそう天才と巡り会うこともありませんし。そうよね、天才だからピカレスクな感じになるけど。全て許されるのです。タズサは努力もしてるしね。

そいや今ジュニアの日本代表の女の子で4回転飛べる子がいるんだよね、確か。
スポーツと芸術が融合しちゃってるから不透明とか言われちゃうんですが、なくなってほしくないなぁ。

知り合いにアイスダンスをやってる子がいて、∀の「Moon」がインストだったら使いたいとか言ってたなぁ。歌詞が入ってる曲はエキシビジョンにしか使えないそうだ。という記憶があるのですが……インスト版ってサントラにも入ってなかったんだっけ?

面白かったっす。
そしてタズサのフリーに、アレクセイ・ヤグディンのグラディエーターとかイリア・クーリックの長野エキシビジョンとか思い出した人は私だけじゃないはずだ。いや、年がばれる?

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銀盤カレイドスコープvol.1 ショート・プログラム:Road to dream 海原零

銀盤カレイドスコープ〈vol.1〉ショート・プログラム:Road to dream 作:海原零 イラスト:鈴平ひろ(集英社スーパーダッシュ文庫)

銀盤カレイドスコープ vol.1 ショート・プログラム:Road to dream (銀盤カレイドスコープ) (集英社スーパーダッシュ文庫) ISBN : 4-08-630132-6 発行年月 : 2003.6

まるっきり少女漫画な表紙ですが、タカビーフィギアスケーターのお話です。
裏表紙の説明で「よりによって『幽霊』に取り憑かれた。ねえちょっと! こんなベタな展開ってアリなの?!」と自己申告しておられます。便利だ。(笑)

カナダ人の幽霊に取り憑かれて、そのリミットは100日後、なんとトリノ五輪のフリー演技の日。そしてその切符はといえば、ライバルが怪我をして欠場した大会でタズサ自身が大きなミスをやらかし、日本代表枠は一つに。NHK杯と全日本選手権が最後のチャンス。享年16歳男子の霊と感覚を共有しているというアレな時やアレの時なんか嫌ー!! な展開に振り回されながら挑む大会の結果は?!

フィギア好きですよー。イリア・クーリックが引退してからは特定個人のファンはしておりませんけども。うん、だから演技描写も大体わかったんだけど、好きじゃない人は大丈夫? こけたのに一位に、っていうか代表になれるって稀じゃないかなぁと思うんだけど。
スポ根風味でさくっと軽ーく読めちゃいました。

でもあれだ、ラストで拍子抜けですよ。そこで終わるのかよ! 思いっきり続くんだねー、絵師さんも「今すぐ下巻も買いましょう!!」って言ってるし。あ、よく見たらこれ同時に発売になってるんだね。あとがきないのもさみしいなぁ。

ってことで下巻読んできます。

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今日からマのつく自由業! 喬林知

今日からマのつく自由業! 作:喬林知 イラスト:松本テマリ

今日からマのつく自由業! (角川ビーンズ文庫)

何で今さら自由業がアマゾンランキング1位? マ王が地上波に来るとか? ってーかマだらけだなぁこのランキング。

ということで何もなかったように初女性レーベルですが。
ギャグなのです。だって『マのつく自由業』って魔王だもん。主人公「渋谷有利」がリンチにあって公衆トイレに顔突っ込まれたらそこから欧風異世界に流されちゃったんだもん。ノリで駆け抜けろ! ノリが合わない人はさっさとやめましょう。こればっかりはしょうがないと思うですよ。

黒い髪に黒い目、そしてガクランという黒い衣装はさすが魔王陛下、といわれます。人間じゃなくて魔族なんだそうです。美形ぞろいの魔族たちに「かわいい」とかいわれてびっくりです。
異世界はガイコツが飛んでるし、フィンガーボールは酒盃だし、ケンカしたら「結婚申し込んだ」っていわれるし(相手は男)。BL風味なのはこことあと一場面ぐらいだから、BLが苦手な方にもオススメできると思うですよ。まぁ妄想しようと思えばいくらでも(笑)
馬にも乗れないへなちょこ魔王だけど一生懸命なんです。戦争を止めさせたいがために「魔王になってやる!」って宣言してしまった熱い15歳なのです。

しかしオヤジギャグや小ネタ満載。一応、一人称なのでツッコミは主人公。
野球ネタも満載……でももうハマの大魔人は横浜に帰ってきてるよー。四年前の本だからなぁー。

にしても喬林さんは苦手なファンタジーで一人称で登場人物ほとんど美形なこの本が売れちゃって、大人気で、あまつアニメ化までしちゃったのは幸せだったのか不幸だったのか。苦手をずっと今までこなしてるわけでしょ? がんばってください。

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「トキオ」がドラマになるらしい。

トキオ 作:東野圭吾 講談社

<トキオ 時生 (講談社文庫) トキオ 父への伝言 [DVD]

わ、今日鋼ないんじゃん。
てなわけでめずらしく単行本ですがゼミ発表の息抜きに図書館から借りたものを、記憶を頼りに手元にないまま書き散らします。いつもより数倍役に立たないかもしれませんがすみません。

「トキオ」がドラマになるらしい。ttp://www.daily.co.jp/gossip/2004/06/19/132101.shtml
8/30スタート、23:00~23:15の月曜日から木曜日までの連続ドラマ枠。国文太一主演で。何だってー!! シャレですか? 駄洒落ですか?! まるっきり似合っていないってないわけでもないので思いっきり叩く気にもなりません。息子のトキオくんは櫻井翔。頑張っていいドラマにして下さい太一くん。

ハートフル家族ストーリーなのです。
物語は一つの命が消えるところから始まります。 遺伝的な難病でこの世を去る息子に「『生まれてきてよかったか』と尋ねたかった」とつぶやく妻に、夫はその答えを25年も前に知っていたことを告げるのです。「明日だけが未来じゃない」んだと。
同世代の、自分のことを「あんたの息子」だと告げる不思議な青年に出会ったことがあるのです。トキオくんはタイムスリップして、1979年の定職を持たないで自堕落に生きていた父親を助けまくって父親を大人にしていたのです。体当たりで人質救出作戦を敢行したりします。父への伝言を伝えることができた彼に「よかったね、トキオくん」と素直に思えるのです。決して説教臭くなく、せつないけどさわやかな余韻がすがすがしいのです。

あー、もう一回読みたいなぁ。でも予約してもえらい順番待ちのような気がします。東野圭吾氏の刊行スピードがもうちょっと遅かったらきっと作者全買いとかしてると思うんですけど、さすがにアレについていくのはムリっす。……お金持ちになりたいなぁ。

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ぼくらは虚空に夜を視る The Night Watch into The Night Yawn 上遠野浩平

ぼくらは虚空に夜を視る 作:上遠野浩平 イラスト:中沢一登(徳間デュアル文庫)

ぼくらは虚空に夜を視る (徳間デュアル文庫) ぼくらは虚空に夜を視る (徳間デュアル文庫)

なんかマトリックスだった。便利だなぁ、マトリックス。「認識している世界は実は虚構で……」とかいう説明が6文字でできてしまうなんて。
現実逃避物語はこっちだったか。

主人公の立場は冥王と似た感じで。
リンクとしても、部屋の本棚に並べられていたし。
虚空牙と戦ってるし。ラストも似てるよね。
戦いの舞台は宇宙ですが。なんの変哲もない高校生工藤兵吾は、人類を乗せた宇宙船を守る最期の生命線、ナイトウォッチのパイロットにして戦闘の天才でした。
でも雰囲気は「笑わない」に近いのでしょうか。
日常の裏に潜む非日常の世界。それをSF風味に仕立てました。といった感じ。聡美が読んでいるのはブギーのようで違うような。透子視点の物語っぽかったから。ディシプリンの後にそれも聞かせてくれるの?

あー、ちっとも褒めてないような気がしますが好きなんだよ? 
「あーあ、またこの表現おかしいよ。上遠野さんしっかりしてくださいよ」と思いつつページの端を折っていても。

今、虚無が手元になくて虚人があるんですが、読んじゃってもいいかしら? というか「第○文明」とかの説明されてる本はナイトウォッチでよかったっけ? 事件シリーズは違うよねぇ?

いつ蛇奇読めるんだー。

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巷説百物語 京極夏彦

巷説百物語 作:京極夏彦 (角川書店)文庫も有ります。

巷説百物語 (怪BOOKS) 巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE) 巷説百物語 (角川文庫)

直木賞をとったのはコレと「続」に続く「後」。三作目が本来新人賞であるはずの直木賞ってのはどうなのか。いや、京極にあげてる時点でそれもなしですか?

百物語ではあっても妖怪が出てくるわけではありません。
妖怪の話を利用して人の中に住む悪を狩る小悪党どもの話です。

私もアニメから入ってます。ちなみにこんなカンジ→公式ページ ぐにぐに~どろどろ~江戸時代もどき京極亭の世界。小説には京極亭出て来ませんよー。アニメでは京極夏彦本人が声優までかましてくれましたが。あまつ最終回……いやいや。(笑) アニメの感想なんかも日記に書いてたけど途中で書かなくなっちゃってたなぁ。挙句に最終回の前編見逃しちゃったよ。ははは。まぁその前に田辺誠一と遠山景織子の実写ドラマもあったわけですが。

あれ? 長耳さんがいない……。
若本規夫大好きなのに。こっちの名前は治平さんなのね。お爺さんなのね。

つうか舞首。これっっぽっちも被ってないじゃん! てくらいな別物。どういうことだ。アニメの舞首は黒歴史にしましょう。ええ。
それとカバー裏。帷子辻の九相詩絵巻カラーですよ。死体が腐っていくアレ。ぎゃー!

しかし、みなさんよく言われてますが本当によく30分アニメにしようと思ったよなぁ。
アニメだと原作に比べて又市一味の手口の賢さが半分も現れてないなぁと思う。
アニメが好きになった人は是非原作も! うーん、小説→アニメの人のほうが多い気がしますや。でも、アニメ→小説のほうが幸せだと思う。小説のほうが長さもあって完成しているから、アニメが陳腐に観えるかもしれないです。
両方楽しめた私は幸せモンだってことですね。アニメの内容ほどよく忘れたころに読んだし。

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刀京始末網―ヒツジノウタ― 森橋ビンゴ

刀京始末網―ヒツジノウタ 作:森橋ビンゴ イラスト:金田榮路 (ファミ通文庫)

刀京始末網―ヒツジノウタ (ファミ通文庫) ISBN:4757707517 発行年月:2002.02

第三回えんため大賞ドラマ企画部門受賞作の小説化。

刀京は犯罪者「愚連」とそれを追う賞金稼ぎ「始末」が集う街。銃は規制され刀が護身用に使われる中、ヒロインは鍛冶用の鉄槌を武器に持ち替え刀をへし折る「打ち砕く雅」の通り名を持つ。父の仇「口走る九郎」に復讐するためにこの街で始末になった。殺害現場に居合わせた相棒明に始末のイロハを教えてもらいながら、明への思いを抱えながら、生きていく。

どこかで見たような気がしないでもないですが世界観は好き。武器面白いし。元はゲームの企画書だったらしい。大芸映像科卒業の作者だけあって香港映画にもできそうな雰囲気。
先は見通しやすいです。のわりには楽しめたんじゃないかなぁ。ただ、気になるのは銃がない社会の理由。こんだけ荒れてるのに「規制しました」では無理があるでしょ。ミノフスキー粒子でもなんでもいいから理由が欲しかったな。
それと、羊の歌の位置。いい素材だと思うのに印象が弱い。既読の相方に「もったいないよね」って振っても「なんだっけそれ?」と言ってました。副題ですよ奥さん(笑)

以下ネタバレ
たとえばそれを作ったのが支配される前の明だったりしたらもっと泣けるんじゃないだろうか。
ネタバレ終わり

むしろ刀京始末網を副題にして切なさ前面に出した方が私は好きになった気がする。

つーか今、えんため大賞にドラマ企画部門なんてありましたっけ?

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暗いところで待ち合わせ 乙一

暗いところで待ち合わせ 作:乙一 (幻冬舎文庫)

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫) ISBN : 4-344-40214-6 発行年月 : 2002.4

殺人の容疑者が目の不自由な一人暮らしの女性の家に身を隠し、居間の隅でうずくまる。やがて互いが互いに気づき、癒されていく。

言い訳:買ったのは11月だからGOTHが話題になる前だと思うの!
でも積んどった。(爆) 一緒に買った「AIKI」に萎えたもので……先に読めばよかった。

途中まで読んで積んでたので(期待が大きすぎたかな)めちゃくちゃ面白かったとはいいません。でも確かに切なかった。こんな出会いもあるのだと。こんな成長もあるのだと。こんな愛もあるのだと。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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