キノの旅III-the Beautiful World- 時雨沢恵一
キノの旅〈3〉the Beautiful World 著:時雨沢恵一 イラスト:黒星紅白 (電撃文庫)
ISBN : 4-8402-1709-2 発行年月 : 2001.1
知識
知っているのか知らないのか知っているのか
-Where is the terminal?-
口絵「愛と平和の国」-Power Play-
「平和の歌」で自国の平和を守る国。
どこぞの国がモデルですねぇ(苦笑)
これを機会に平和や軍隊について考えるのもいいかもしれません。
第一話 「城壁のない国」-Designated Area-
遊牧民の話。
キノの戦闘能力を封じた男、ラウハー登場。こいつが敵でなかったこともキノの強運の一つですなぁ。(笑)
このラストに似てる、ってことで某読もうとしていた小説のネタバレを知りました。あはは。……(涙)
第二話 「説得力」-Persuader-
キノが説得力をつけている修行中の話。
“落ち着きなさい、キノ。常に冷静に。怖がるのも、恐れるのも、後で”
は自分の中で一二を争う名言だと思うのですが。どうしようもないほどあわてものなので。(笑)
第三話 「同じ顔の国」-HACCP-
クローン。ある意味二人しかいない国。
確かに一卵双生児は物理的にはクローンと同じ。でもそこに造った人と造られた人がいれば、そこには上下関係ができてしまいます。造った人は造られた人の生存権を認めないかもしれません。
それこそナチュラルとコーディーみたいな争いごとが起きる可能性が高くはないですか?
この国みたいにその人しかいなければ話は別になるかもしれませんが。
第四話 「機械人形の話」-One-way Misson-
ゲームをしていて、ラストで「これってこんなラストだったっけ?!」と三巻を引っ張り出してしまいました。(アニメはまだビデオ渡してもらってなかった)印象の薄い話ではありました。
うーん、必要とされてなかったら存在意義ってないのか? そんなことはないと思うんだけど。あの家で暮らしていれば必要としてくれる人が通りかかってくれるとも限らないではないですか。
あなたなら消えることを選択しますか?
第五話 「差別を許さない国」-True Blue Sky-
まー、なんといいますか、それだけ劣悪な環境にいても楽園と思い込めるのはすごいよね。知らなければ可能なのか。
不満が出てないらしいし。
言葉狩りは、してもしょうがないものだとは思うよ。本人たち旅人を差別する気満々だしねぇ(笑)
第六話 「終わってしまった話」-Ten Years After-
また騙されたわよ。ええ、騙されましたとも。(笑)
やろうとすれば人間なんだってできるとはいいますが、小説家になれるんだ。すごいにゃーイーニッド。
リベンジする力があった、それだけで彼女は勝者に入れて構わない。
エピローグ「雲の中で・a」-Blinder・a-
目の前のものがなくなってしまえばいいのにと思うことは多々ありますね。
卒論の締め切りとか……(←遠い目)
知っているのか知らないのか、そこから出てくる圧倒的な力の差。
知っているほうに入りたいものです。
他刊の感想
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