ミミズクと夜の王 紅玉いづき
作:紅玉いづき イラスト:磯野宏夫 (電撃文庫)
ISBN : 4-8402-3715-8 発行年月 : 2007.2
や、ヤンデレ……? いや、かの言葉の定義をよく知らないのだが。
孤独だった人間じゃない少女とフクロウと、ある国の物語。童話みたいな、不思議なやさしい物語。
すごいんだよ、カバーが見返しまでイラストが続いてて、帯もイラスト仕様で、有川浩の解説付き。
あとがきの「安い話が書きたいのよ」という願いは、この物語にものすごくうまく表現されてると思う。幸せの最大瞬間風速なんて定義すら私の中になかったけど、たぶんMAXを記録したんじゃないだろうか。夢、観させてもらいました。「大したことじゃあないわ」と言える強さが欲しい。意思は強い子なんですよね、ミミズク。「馬鹿あああああああああ!!」に度肝を抜かれた。
クロちゃんが実はすごい人なんじゃないかと、いつその強大な力が明かされるかと思って読んでた私はミステリの読みすぎでしょうか。
うむ、有川浩路線か御影瑛路路線な「ライトノベルを突破せよ!」路線に誘導されそうな気がしますね。イラストが本文にないし。いや、それとも陰陽ノ京路線? あああ聖剣ファンでライトノベル差別主義のアイツに送りつけてやりたい。
で、ミミズクに影響されるとさすがに完全な寒い子になりそうなので、シンクロしないようにがんばりました。つか、あんな純粋さなんて欠片もないからね!
死にたがりではあるけど、利己的な感じが全くしないのね。さわやかなの。幸せになってホントによかったね、って思える。
おめでとう。そしてありがとう。
コメントはありません。