刀京始末網―ヒツジノウタ― 森橋ビンゴ
刀京始末網―ヒツジノウタ 作:森橋ビンゴ イラスト:金田榮路 (ファミ通文庫)
ISBN:4757707517 発行年月:2002.02
第三回えんため大賞ドラマ企画部門受賞作の小説化。
刀京は犯罪者「愚連」とそれを追う賞金稼ぎ「始末」が集う街。銃は規制され刀が護身用に使われる中、ヒロインは鍛冶用の鉄槌を武器に持ち替え刀をへし折る「打ち砕く雅」の通り名を持つ。父の仇「口走る九郎」に復讐するためにこの街で始末になった。殺害現場に居合わせた相棒明に始末のイロハを教えてもらいながら、明への思いを抱えながら、生きていく。
どこかで見たような気がしないでもないですが世界観は好き。武器面白いし。元はゲームの企画書だったらしい。大芸映像科卒業の作者だけあって香港映画にもできそうな雰囲気。
先は見通しやすいです。のわりには楽しめたんじゃないかなぁ。ただ、気になるのは銃がない社会の理由。こんだけ荒れてるのに「規制しました」では無理があるでしょ。ミノフスキー粒子でもなんでもいいから理由が欲しかったな。
それと、羊の歌の位置。いい素材だと思うのに印象が弱い。既読の相方に「もったいないよね」って振っても「なんだっけそれ?」と言ってました。副題ですよ奥さん(笑)
以下ネタバレ
たとえばそれを作ったのが支配される前の明だったりしたらもっと泣けるんじゃないだろうか。
ネタバレ終わり
むしろ刀京始末網を副題にして切なさ前面に出した方が私は好きになった気がする。
つーか今、えんため大賞にドラマ企画部門なんてありましたっけ?
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