チルドレン 伊坂幸太郎

チルドレン 作:伊坂幸太郎 (講談社)

チルドレン ISBN : 4-06-212442-4 発行年月 : 2004.5

二度目の直木賞候補。131回ですね。ノミネート一覧を見てるとああ、そんな時期なんだなぁと思えますねー2004年が。(どんだけ記憶がないんですか)本屋大賞は5位。

破天荒な陣内という人物を中心に、迷惑と思いながらも友情を育む鴨居、盲目の長瀬、職場の後輩武藤たちが織りなす5つの奇跡の物語。短編集なのでしょっぱなの「バンク」から全然子供たちは関係ありません。二話目が家庭裁判所の調査官のお話。しかし、陣内含めてチルドレンなんでしょうな、この本の名前がそうだってことは。時系列や複線が錯綜してるのはいつも通りですよ。謎がアクセントになって読みやすくなってるんじゃないでしょうか。(こういうのもミステリ?)

「バンク」が一番気に入った。変だもん。関東を荒らしてる4人組に心当たりもあるし。重力ピエロを彷彿とさせるような章割りに章タイトル。(そこだけね) なるほどー、と膝を打ちたくなる真相。
陣内が光ってるのは「イン」でしょうか。それでふっきれんだな。吹っ切られた方は訳がわからないけれど。
長瀬はふつうですごいと思う。「普通」って同じだからできることだと思うんですよ。違うのにその状態でいられるのは、どこかが普通でないんだろうか。素敵。

陣内と友達になったらとてつもなく迷惑だろうけど、出会った人たちはそれ以上のモノをもらってるんじゃないだろうか。と思うこの頃。普通じゃ奇跡は起こせないんだろうと思うのは負け惜しみのようでくやしいけど。

陣内、なんでバンドでコピーばっかやってんだよ! 個性的な人物なんだからオリジナルしようよ。(描写のしようがないじゃないですか)

WOWWOWでやったらしいドラマは、紹介見てるぶんには全く別モンにしか見えませんが…… 映像化なんて割り切らなきゃやってられないし。東京では映画館でも上映されるようで。いいなぁ。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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