哀しみキメラ 来楽零

哀しみキメラ 作:来楽零 イラスト:柳原澪 (電撃文庫)

哀しみキメラ ISBN : 4-8402-3301-2 発行年月 : 2006.2

第12回電撃小説大賞《金賞》受賞作。
正月から鬱ですが好きな話だったので後悔しないっ。

ただ偶然予備校のエレベーターに乗り合わせただけの4人が、運命に巻き込まれた。窮地に陥ってなお人を喰おうとした「モノ」に、4分の一ずつ融合してしまったのだ。胃袋を満たしても別の部分が飢えを叫ぶ。医学部志望だった水藤、紅一点の早瀬、合理主義の十文字、正義感の強い八代がそれまでの生活を捨て、「モノ祓い師」として生活を始める。

人間の話なんですよねー。人間でなくなってしまった、と思い悩む動物なんて人間しかいないわけですから。「お前と付き合ってると俺の立場が悪くなる」なんて別れの言葉を考え出せるのは人間しかいないわけですからー!
家族とか、恋人とか。相手を思う故に起こした行動が相手を傷つける結果になったり。非情になるのも裏切るのもみんな優しいからなのになー。うわああーん! 背表紙のメガネとサングラスがまた泣けるんですよ。
ツカミが終わってからいきなり1年後に飛んでしまったのが少々残念です。あと4人を追い込んでしまった七倉の描写がもちっとあってもよかったんではないでしょうか。(どんだけ暗黒好きなんだよ)

で、七倉が踏み込んできたときにあった土くれって何?
で、七倉はどうやってラスボス倒そうとしてたの? 紗也ちゃんは幼馴染の鏡ですけどね!

続編は出てるみたいですけど、インフレ進みそうで怖いですなぁ。コレで終わってもとってもきれいな話だ思いますが。でも期待。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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