ウィザーズ・ブレインII 楽園の子供たち 三枝零一
ウィザーズ・ブレイン〈2〉 作:三枝零一 イラスト:純珪一(電撃文庫)
ISBN : 4-8402-2012-3 発行年月 : 2002.1
ヒマラヤ山脈上空2万メートルに浮かぶ極秘の研究施設で暮らす北京シティの秘密兵器、ファンメイ。ライバルので同い年のシャオロンとはケンカしてばかりだけど、ルームメイトのルーティーと病気療養中のカイと、4人で仲良く暮らしている。だがそこに、モスクワシティの密命を受けた便利屋、ヘイズが進入、でもファンメイは外の世界を知るヘイズとも仲良くなりたくて拘束などしなかった。外の世界の真実を知ったとき、みんなの運命は大きく変わったのかもしれない。
「世界に見捨てられた子供たち」とか「実は架空の楽園です」とか「お前を殺してしまうから殺してくれ」とか、「ヘイズの疲労速度差があり過ぎないかい?」とか「あれ、脱出した後も大変なんじゃなかったっけ?」とか「心配で死にきれなかった」とかギリギリセーフだなぁ、と思うし、これを「面白くない」と思う人の気持ちもわかるんだけどなんか大好き。ベタ具合が絶妙ですね。文章も場面転換がスムーズになって前巻より読みやすくなってるし。戦闘場面も少なくなってるからわけわかんなくて目だけで追ってる部分も少なくなりました!(喜べません)
ヘイズも優しすぎて命投げ打っちゃうところとかその理由とかカッコよすぎるし、なによりシャオロンが。ツボ過ぎます。ツンツンでデレで、表紙の足首からもうメロメロです。(え?)いろいろ考えてるのにファンメイの前に立つと頭真っ白になっちゃって「バカ女」っていっちゃうところとか、それでもピンチになれば真っ先に助けに行くところとかラブラブになっちゃうところとか。
ファンメイもかわいいけどねっ! だからこそのメッセージがもう泣けて泣けて。外の世界にはばたけファンメイ。
カイとルーティーにもうちょっと活躍して欲しかったか。でもこれ以上厚くなっても困る。
最初のファンメイの紹介で、「え、北京シティは消滅してるよ?」と思えなかった自分の記憶力に脱帽。(諦めるな!)
それとファンメイのみつあみの先についているチャクラム(?)が気になります。
遠心力ついたらすげえ凶器になりそうなので、コスプレする方は軽いもので作ってくださいね。(心配するところはそこか)
ついていきます三枝先生。どこまで広がるんだろうこの世界。
次がとても楽しみです。
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