タグ ‘ 甲田学人

Missing7 合わせ鏡の物語・完結編 甲田学人

Missing〈7〉合わせ鏡の物語・完結編 作:甲田学人 イラスト:翠川しん(電撃文庫)

Missing〈7〉合わせ鏡の物語・完結編 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2263-0 発行年月 : 2003.1

雪の女王って話知らんかった。うーん、童話にまで疎いのか私。でも絵本も読んだ気分でお得な感じ。色えんぴつタッチでステキです。ちょっと大人になれそうな気がするよい話ですね。ってーか! その次のページで神野がおるやん。おそろしかー。

で、始まった本編は。怖いよーグロいよー。範子さん不憫だ。
パレットナイフってそんなに鋭利なんですか? イラスト見ると刃はギザギザしてるように見えるけど。銃刀法大丈夫なの? それとも怪異がらみの範子の怪力のなせる業? にしても村神はまた血を見て……ナイトだけ傷ついて男の主人公無傷で進む話ってあんまりないような気がするんですけど。
でも絵の薀蓄に関してはさすが絵描きさんの書かれた文章だなぁと。
わっかんないけど妙に納得してしまいました。

武巳はなんで昼間にそんなことがあった日に夜の教室になんて一人で佇む気になるかなぁ。6巻冒頭なんかよりよっぽどそわそわすると思うんだけど。せめて公園とかないのかよ! 落ち着いて欲しいなぁ。そうじさま関係の怪異を感知できるってこの仲間にとってかなりプラスになれる能力だと思うのに、怖さが先に立っちゃうんだね。そこが武巳の優しさなんだけど、あーだめだ。こないだ新刊紹介で読んだネタバレがー!!

稜子の「聡子お姉ちゃん」は違うお姉ちゃんか。ってことは霞織お姉ちゃんもすでに忘れられてる可能性大? あいやー。この二人やっぱ危なっかしくて怖いー。

久々に登場の異界の肉片さんたち。やっぱりきしょいよーこわいよー。
鏡どころか窓ガラスで合わせ鏡が成立するなんて。新設校でしか有り得ない! (そこかよ) ガラスが怖い。きえー。
あそこで村神が割らなかったらどうなってたんだろ。同じなのかな。でもきっと奈々美は沖本君のこと思い出せなかっただろうから、それはよかった、んじゃないかな。
にしても帰還した30人以上全員神隠しですか? さらに恐ろしい学校に……! 十叶先輩も摩津方に引き寄せられてるのかねぇ。

でも残ってる話って生贄と座敷童と神降ろし、なんで実はあんまりないんだよな。
次も楽しみに読もう。怖いけど。

余談
著者近影のバックのメニューの「スーサン茄子」って一体なんなんですかー?! ホントに食いモンなんですかー?! (キノのエルメスがしりとりに使ってた言葉)
さらに余談
狩沢&遊馬崎、実行してたら完璧なる傷害罪ですやん。(選択肢どれでもそうだけど)止めさせたドタチン正解。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing6 合わせ鏡の物語 甲田学人

Missing〈6〉合わせ鏡の物語 作:甲田学人 イラスト:翠川しん (電撃文庫)

Missing〈6〉合わせ鏡の物語 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2188-X 発行年月 : 2002.10

「この学校文化祭なんかできるの?」と思ってたら案の定怪異が起こっちまいましたよ。どうやら霊感のある美術部の先輩がそんな絵を描いちゃって、その展示室から感染が始まります。

口絵についてたメンバーの小説。わーい、村神のが一番読みたい! 歴史物万歳。魔王、それは小説ですか? 論文じゃなくて? 亜紀のもいいねぇ。一番ライトノベルっぽい。(直接言ったら見下された目で溜め息つかれそうだな) 稜子のは、ごめん、投げるかもしれない。きゃぴがちょっとでも入ると拒否反応が出るんだよ。武巳は……純文好きならもうちょっと察しがよくなってくれないかなぁ。(そういう問題?)

そして中身は、やっぱ怖かったよーうわーん。
静寂の恐怖に加えて暗闇の恐怖。「奈々美は鏡を見ていない」も効果的ですね。夜中にトイレにいけなくなったらどうしてくれるんですか! (小学生ですかアナタ)
にしても武巳は集中攻撃ですね。確かに狙い易いけど。そうじさまやっぱり帰ってないし。(月子が帰したところで毎日みんな呼び出してるらしいけど) 魔女は二年前から一家失踪。生活費はどこから? あやめみたいに食べなくても存在できるの? オカルトだらけの学校。怖いよー。被害者3人じゃ終わらん予感。

範子の不信感もわからなくはないんだが(基本的にあいつらアウトローだし)複雑な気分ですね。愛って怖い。その果てに見たものが先輩の切断顔面。こわすぎるー!!
にしてもあやめ紹介しなきゃいいのに。空目にそこら辺の気遣いを求めるのは酷なのか。

鏡剥き出しにして置いちゃいけない。マジっすか。うち裏表で普通のと拡大鏡がついてる元置き鏡(台座が崩壊した)を手鏡代わりに使ってるんですけど……! カバー作らんと!
鏡って反射材の上にガラス張ってあるだけの代物なのになんでこんな怖いんだろうなぁ。(そんなこと言ったら三角縁神獣鏡はただの磨いた金属だよ)
鏡を不思議に思ったことなんて、「近視の人はなんで近くの鏡を見ているのに映っている遠くの景色をみたらぼやけるんだろう」ぐらいか。……ええ、よく変人って言われます。

めっちゃいいところで切れてるし、早いとこ完結編へれっつらごー。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing5 目隠しの物語 甲田学人

Missing〈5〉目隠しの物語 作:甲田学人 イラスト:翠川しん(電撃文庫)

Missing〈5〉目隠しの物語 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2112-X 発行年月 : 2002.6

今回のモチーフはこっくりさんの変形、学園に棲んでいるという「そうじさま」と呼ばれる少年霊を召喚する儀式。武巳が狙われてます。

静まり返った空間に塗りこめられた血のような赤色と、たちこめるクレヨンの香り。……怖すぎてじっくり読めません。(本末転倒) 最初の場面はそうでもなくて最初は亜紀と同じく「高校生がコックリさんなんかやってんなよ」とか思ってましたがめっちゃこわいよー! 武巳が。ヤツの描写がこわいよー。一人暮らしじゃ絶対読めんわ。それなりに流行った時期にもコックリさんしたことないような臆病者なので。

武巳は稜子に負けず劣らずハメやすい気がします。魔女に睨まれたら百発百中じゃない? 「秘密組織のエージェント」のウイークポイントにならなきゃいいですが。
稜子は姉の記憶が根本から書き換わってるのかね。
記憶ないっていうのはやっぱ不安だよね。フォローのしようがないしさ。
あやめってモノ食べないんだ……。寝ないんだ。欲がないってのは結構過酷な生活だな。さすが神隠し。
いやでも儀式としてはまだそうじさま帰ってないよね。あやめが出ればいけるのか。
といいつつ最後の行動に出た多絵ちゃんの気持ちがわからんではない。自分だったらたぶんやらないと思うけど。この精神的イカレっぷりがさらにこわい!

神隠しや弟や、だんだん核心には近づいてきているんだろうけど、もうそろそろ十叶詠子関係の謎の核心に近づいてくれないと怖さで脱落しそうです。いやあ、次の合わせ鏡も怖くてグロいって話は聞き及んでますよ。グロいのは結構いけるハズ。眼球でも何でも来い! いけるとこまでついていきます。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing4 首くくりの物語・完結編 甲田学人

Missing〈4〉首くくりの物語・完結編 作:甲田学人 イラスト:翠川しん(電撃文庫)

Missing〈4〉首くくりの物語・完結編 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2061-1 発行年月 : 2002.3

悲しいねぇ。怖いねぇ。
稜子が追い詰められていく描写が鮮やか。
ドッキリした人も多いんじゃないだろうか。「優しい鏡」という比喩に。そして「純粋」という概念の否定に。
「私は必要じゃなかった」という告白に。

魔王と摩津方は対極にいるような気がするのですが。片や異界に執着を持つどこか世を捨てたような少年、片や20年越しの生者復活魔術を仕掛けた魔導師。
あやめというカード、チームプレイで勝利を得た魔王は、「望みをかなえてやる」という魔導師の誘いに「そんなに高次元の望みではない」と断りますが……その言葉のあらわすものはなんだろうね。
どっちかというと魔王に近い気持ちを持つことが多いので、そこまで生に固執する気持ちが全くわからないですよ。研究というパズルを前にしている人には時間が足りなくなるんでしょうか。

武巳は……かえってリアクションとりやすいと思うんだけど。押しの一手だ! (キャラクターが違います) それができないからお似合いだと思うんだけどね。
辛いのは亜紀だろうなぁ。頑張れ。

「民俗学に絡めたホラー」もさることながら、魔王や、神野と魔女の意味深な謎掛けめいたやり取りの言葉尻にも惹かれていることに気がついた。いやぁ面白いわコレ。
会誌はちゃんと出せるのかねぇ、文芸部。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing3 首くくりの物語 甲田学人

Missing〈3〉首くくりの物語 作:甲田学人 イラスト:翠川しん(電撃文庫)

Missing〈3〉首くくりの物語 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-2010-7 発行年月 : 2002.1

……民俗学ってホントに面白そうだなー。
『行けっちゃがさがさ』『行くなっちゃがさがさ』って懐かしい。でもこの話って瓜かなんかのような気がしてた。梨だったか。しかしこの掛け声(?)、「奈良梨取り」ってからには奈良の方言? 想像できないんだけど。

末子成功譚。私も末子なんですが成功したいです。(それは人それぞれ)
そうだよ、ぱっと思いついただけでも「三匹のこぶた」とか「七匹のこやぎ」とか末っ子だわ。がらがらどんは一番大きいやぎが勝つけど、あれは兄弟じゃないのかな? 長子成功譚もたくさんあるんじゃないかとは思いますが。話の流れとして弱いハズのものが成功するほうが意外性があって物語になりやすいかもしれない。強いものから順に困難に立ち向かうはずだしね。

あ、でも日本でも末子相続が主流だったって学説もあったと思う。末子のほうが上の兄弟の経験も参考にできる、ってのはあるよな。

んでもって、大迫栄一郎は霧間誠一よりもよっぽど厄介な人間だったかもしれない。伝染のさせ方がー。欲望、からじゃなかったよな霧間誠一は。生きることってのは究極的に言うなら迷惑かけ続けること、というのも真実なんだろうけど。

さて。
詠子が「首くくり」を知ってるのは当然じゃないんだろうか。学校で霞織が自殺してるんだから騒ぎになっておかしくないし。第三者のことを知ってるところが魔女なんだけど。
死後にかかれた本って死者が書いたってことじゃないよな。死後に出版されたってことでいいんだよな。それはやたらあると思うんだけど……。中島らもの酒気帯び車椅子とかもダメですか?
禁帯出の本なるべく読まない、って制約つけられたらゼミの単位取れない気がするー。
出版社の人はみんな天涯孤独だったのかなー。誰か行方不明になってるって騒がないのかなー。

そんなかんじで完結編に行ってみよー。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing2 呪いの物語 甲田学人

Missing〈2〉呪いの物語 作:甲田学人 イラスト:翠川しん (電撃文庫)

Missing2 呪いの物語 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-1946-X 発行年月 : 2001.10

文芸部の2年生、木戸野亜紀に呪いのファックスが届いた。都市伝説のような「回避法」が添えられているものではなく、明らかに魔術の方法に則った、十字架や呪文のようなものが書かれた意味不明の文面。この魔術は7日で成就する。
空気の変わった自室。充満していく獣の陰。傷は腐れていく。そして学校でも異変が。

ああこわかった。グロかった。
ヘンなリアリティーあるよね。オカルトなんて疎いほうで、さっぱり信じてないんだけど。ムラサキカガミなんて二十歳過ぎてから知ったんですけど……そんな時はどうしたらいいの? 
それはそうと病院の待ち合い時間に読むべきじゃありません。
他にもパラムンとかダークバイオレッツとかやったことあるけど、一番シャレにならんかった。うちはFaxあるしー。(泣) でもうちの感熱紙じゃ皮膚は切れそうにないけど。(四年近く替えてない)

この怖さはアレだ、傷が具体的なんだと思う。壊疽ってわりと想像ができるじゃないっすか。ボウフラだって見た事あるじゃないですか。え? ない? でも山のおどろおどろしさって林間学校とかでびびらなかった? ほら、不幸の手紙って知らないって人もあまりいないだろうし。

でも本格魔術Faxも来ないけど。そして魔王陛下もいませんでしょ。魔王萌え。やっぱあなたは助けられるほうじゃなくていろいろ画策するほうじゃないとねー。でももう、恭の字よりも俊也の方が心配ですよ。このまま怪我していったらどうなるんすか。他に武闘派はいないんですか。そして武巳は……。このまま泥くさーい路線でいくんやろうなぁ。
おもしろかったですよー。

で、微妙に人物を忘れてるのでいつものごとくメモってみたり。
あやめ  ――神隠し
空目恭一 ――魔王
木戸野亜紀――ガラスのケモノ
近藤武巳 ――ほっしー
日下部稜子――武巳と神隠れそうになった女の子
村神俊也 ――野島健児さん
十叶詠子 ――魔女
神野陰之 ――奇人
四人目あたりからおかしい(笑) いや、ドラマCD聞いたことはないけどキャスト知ってから読んだもんで脳内アフレコが行われたのです。魔王のグリーンリバーライトはネスティあたりでロックオン。ほっしーは松竹香あたりで。野嶋さんは無道刹那でー。と地味にマイナーなキャスティングですが。あっはっはー。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

Missing 神隠しの物語  甲田学人 

Missing―神隠しの物語 作:甲田学人 イラスト:翠川しん (電撃文庫)

Missing 神隠しの物語 (電撃文庫) ISBN : 4-8402-1866-8 発行年月 : 2001.7

神隠しというモチーフには「いじめられっ子の世界逃避」がからんでくることがあると思うのだが、そしてそれが好きになれないのだけど、この物語はそれほど不快感がなかった。なんでだろう。魔王陛下のキャラクターが気に入ったから? 神隠しがいじめられるきっかけだからか? 

民俗学に詳しくもなければオカルトの知識も全くないのだけど、「異界」と「伝染」という言葉の使い方が「パラサイトムーン」に近い? でもこちらのほうがよっぽど暗いしスリルがあったな。「失敗=友人の死」だもんなぁ。ヘタすれば自分も死にそうだし。引き込む力は強い。主人公でメインに動くと思っていた魔王陛下があっさりいなくなっちゃったとことが意外でしたし。ピンチになっても奥の奥の手を持っているような気がしていた。助けを呼ぶような人には見えなかったのに。

にしてもこんな文芸部あったらいいよなぁ。私は日記書きなんで参加できないけど。
にしても魔王陛下、一体どんな小説をお書きになるので? 論文書いてるのしか想像できないわー。

でもラストはどういうこと? 続巻の様子からするとあやめは出張るよね。敵は殲滅できてないよね? あー、気になるー。

余談
デュラの拷問ネタはわからなかったぞ。鏡だから6・7巻なのか。むう。先は長い。

Facebook にシェア
Pocket
[`friendfeed` not found]
[`evernote` not found]
LINEで送る

about

ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

アーカイブ

profile


- Rental Orbit Space -