殺竜事件 a case of dragonslayer 上遠野浩平

殺竜事件―a case of dragonslayer 作:上遠野浩平 イラスト:金子一馬 (講談社ノベルス)

殺竜事件 (講談社ノベルス)

2000年発売なので維新も舞城もいない講談社ノベルス。
でもどこの出版社でも分厚くても新書でも、戦いがあって霧間誠一の著作らしき文章があってちょっと謎めいた世界観があって、いつも通りの上遠野さんなのでありました。ブギーとか合わなかった人はたぶん回避したほうがいいんじゃないかと。私としてはファンタジーとかミステリーとか、区分なんて深く考えずに「上遠野作品」でいいじゃん、てな感じなのですが。やーまーそういう問題じゃないけどね。

魔法と呪詛と装甲馬がある世界。竜は創生の世から生きていて、台風レベルのエネルギーをも操ることのできる生き物。結界に守られた密室にいたはずの竜はどうやって刺殺されたのか? 戦争の調停に集まった都市で起こった事件に、調停の任にあたるはずだった三人が世界中に散らばった「竜に面会」した容疑者たちに会い、謎を解くための旅に出かける。リミットは1ヶ月。
ブギーたちのいる世界はどうやら水面の向こうと呼ばれていて、この世界に漂流物としていろんなものが流れ着いている様子。でも「魔力」と関係なく、魔力の対策なしに作られているそれは彼らの常識では用途がわからない謎のものとして「界面干渉学」という学問で研究されていたりします。

超越した存在でも被害者は被害者、そんな要素がミステリだなぁと思ってなんかちょっぴり嬉しかったり、ドリカム編成(古!)のパーティーの繰り出す旅のいろいろな場面は見ていて飽きなかったし、結構楽しめましたよ。恋愛要素はかなり抑えてありましたね。なぜにEDの表記はエドじゃないのかとかも気になります。

最後に一言。『奇妙な冒険』ってずっと使いたかったんでしょ? そうなんでしょ上遠野さん?! (笑)

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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