フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 佐藤友哉

フリッカー式―鏡公彦にうってつけの殺人 作:佐藤友哉 イラスト:笹井一個 (講談社ノベルス・文庫もあります)

フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (講談社ノベルス)

なるほどなるほどそうなるか。壊れっぷりが見事です。ジャンルは? と問われれば「キャラクター小説」と答えると思う。
あらすじだけでも誤解されそうです。折り返しの言葉には(嘘)がついているけどなくても問題ないと思います。殺人犯の本棚にあったら真っ先に悪者にされそうです。犯罪に理由なんかないのです。警察も事情聴取に困ります。飛ぶ教室なんてまともだったんだなぁー。
家族に読まれると気まずいです。でも非オタ家族だとそこまで引かれないかもです。ってぐらいネタが濃い。ブランドもエロゲも歌手もアニメも、固有名詞がかなり出てくるのですが知らなかったら記号で済ませられる程度。わからない人が読めばそれが香水のブランドなのか服のメーカーなのか、アニメのキメ台詞なのかバンド名なのかもわからないでしょう。え? 私? 全部はわかんなかったですよ当たり前じゃないですか特にゲーム方面なんてさっぱりですよ。いや、マジで。

いやーでもコレ、初版みたいなオサレ写真装丁(こんなカンジ→楽天ブックス)で出しちゃいけないっしょ。すごい読者選ぶオタネタ満載ナンチャッテミステリだもんな。そして出てくるバンドが現在あらかた活動していないのが辛いところだ……。時の流れを感じるね。

後味の悪さは天下一品、もうどれが回答でもどうでもいいです。「接続」が途中からほっぽらかされてるのが気になるところではありますが。
あーでも飛ぶ教室読んじゃってるんで、あの人がああだとかこの人がこうだとか特に祁答院の正体がわかってるのが悔しいなぁ。
にしても稜子姉は男性向き同人屋なのか。2007年にもマルチに需要はあるのかぁ!
何で設定未来にしてあるんだろうなぁ。今読んでも古臭さがちょっと気になるのに。あ、ロボットか。2001年じゃそこまでの機能を求めるのはムリだもんなぁ。

他刊の感想
エナメルを塗った魂の比重

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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