平井骸惚此中ニ有リ 其参 田代裕彦
平井骸惚此中ニ有リ〈其3〉 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫)
秋とは名ばかりの葉月の帝都・平井家に、珍しく河上くんに会いたいとお客様が訪問されました。それは妙齢の美女で幼馴染みの翠子さん、幼いときに交わした結婚の約束を果たしてもらいたいとのことで。これには涼嬢もご立腹、お一人で行かれる「東京観光」の後をつけまして、あるお宅を見張る挙動不審な翠子さんを発見つけてしまいます。其のお宅は骸惚先生のご友人、新井筮肉先生のご実家で、幼女誘拐事件が起こっておりました。
あれ? まだ夏?
はいいとして、ラブコメ街道一直線・幼馴染みまで登場、はつ子ちゃんも聡明でさわやかなLOVEを振りまいてくれる萌えキャラに! かわいいわよ!
今回は河上くんもちょっとかっこいいところを見せられましたね! ちょっとだけだけど。?子ちゃんが妬きモチ焼いちゃうぞー。
そして骸惚・澄夫人のLOVE度まで上がってます! もうやんなるわ! うれしいけど。
せっかくついているのに文句つけるのもなんだけど、別に邸宅見取り図つけるほどの謎解きじゃないんじゃ……ゲフゲフ。
現代時系列の「あの人」は河上くんに決定ですかな。よく考えたら骸惚先生じゃ歳が合わんのでは。なにを思い違いしてるんだ私。ってことは河上くんは結婚できてるんだね! めでたい! がんばれ涼嬢!
で、今回のいいなと思ったセリフ。まずは骸骨先生。
自分の行動を、他人とか思想とかのためだと思い込んでしまっていると、知らず知らずの内に、どんな非情な行動でもとり得るようになってしまうものさ。
次は香月さん。
本当に高貴な生まれの者って、庶民を差別はしても嫌悪はしないものですわヨ。(中略)苦労して身につけたものだからこそ、誰しもがそれを持っているなどとは信じたくないし、持っていない者に対して優越感を抱きもするンですの。
そんな感じで、河上くんは相変わらず河上くんなのでした。
あ、名○屋弁もどきを操る新井筮肉先生もインパクト十分でしたよ。
とりあえずこれで最新刊なわけですが、次は6月ですって。キリサキも読みたいと思ってますよ。またいつか。
他刊の感想
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