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平井骸惚此中ニ有リ 其伍 田代裕彦

平井骸惚此中ニ有リ 其伍 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫

<平井骸惚此中ニ有リ 其伍 (富士見ミステリー文庫)

完結です。あらやだもったいない。まああとがき見てしまうとしょうがないかなと思います。でもこれ以上ないくらいのラストだったと思います。5冊って読み返せるしねぇ。いやでも涼さんそれさらっと言ってるけど並大抵の努力では達成できないのでは……ねぇ。相手が相手だし。
それとだれか他の語り手いないのー! 番外編もぜひ読みとうございます……某少女を実現させるには太一をソヴュールに行かせるしかないよね。

さてさて、季節は冬、涼嬢は女学校のご学友、千津瑠嬢からのお誘いで河上くん共々ホームパーティに出席することに。偶然にも同日、骸惚先生と澄夫人、はつ子ちゃんは骸惚先生の腹違いの弟君、大河内伯爵主催のチャリティパーティーに出席されることに相成ったのでございます。
其のそれぞれのパーティーで巻き起こる事件、師弟はどのように挑まれるのでしょうか。

骸惚先生や澄夫人、そしてはつ子ちゃんのドレス姿も拝めて眼福でございます。あ、河上くんの詰襟姿もありましてよ。
それよりもなによりも河上くんがキメ台詞をびしっと決めていてくれてビックリなのでございます! 首なし死体ってだけで大体の予想はつくわけですが、二つの事件は繋がるところはさすがでございます。
みすてりぃとLOVEに継ぐテーマ、素人探偵は事件にどう向き合うべきか、も太一君の中で一応の区切りがついたよう。ああ、完結なんだなぁ。次回作も応援してます。

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平井骸惚此中ニ有リ 其四 田代裕彦

平井骸惚此中ニ有リ 其四 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫)

平井骸惚此中ニ有リ 其四 (富士見ミステリー文庫)

絶縁に近い状態のご実家からの突然のお手紙にて、呼び出しを喰らった骸惚先生。澄夫人を連れ立ってのお里帰りとなりました。そんなこんなで平井家は河上君がお守りすることに。そんな秋も近づく九月の一日、後々に関東大震災伝えられることになります地震が帝都を襲い。風邪を引いた涼嬢と学校帰りのはつ子ちゃんを連れ、とある空き地に避難した河上君、そこでご一緒した人々の中で事件が起こってしまったのでございます。

そうか、大正十二年って大震災の年か。そりゃ夏終わらないよ……。
素で気付かなんだ。数字のことは突っ込まんでください。

震災ならではのミステリィ。いつになく太一頑張ります。しかし迂闊・粗忽・お調子者であることは変えられず。
いやあ渥美君はどうするんだろう、富士ミスにしちゃあ重いよ、と思ったらそう来ましたか。いや、巖さんの殺害状況ぐらいはわかったけどもね。
にしても河上君、ちょいと惚れっぽすぎやしませんか。いや、涼嬢のツンが観れるからいいのですけれどもね。そしてめずらしく帝大生っぽいところが垣間見えました。足長おじさん原文で読んだんですってよこの男。初めて負けた気がしたわ。(最初から負けてるんじゃなくって?)
「ごっこ」とかLOVEだねぇ。うまいよ。

やっと一人ですべて解決して、骸惚先生にご報告、と思ったらやっぱり骸惚先生に締められた。いや、やっぱりこれがないとね。

ますます「あの人」がわからなくなってきた……。はつ子ちゃんって線もなきにしもあらずか。「平井骸惚」が実在してるなら『平井骸惚此中ニ有リ』って本がが実在してるのおかしくない? つーことは作中作以外のの平井骸惚はフィクション? っていっても世の中にはもう最終巻が出ているのですけれどもね。

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平井骸惚此中ニ有リ 其参 田代裕彦

平井骸惚此中ニ有リ〈其3〉 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫

平井骸惚此中ニ有リ〈其3〉 (富士見ミステリー文庫)

秋とは名ばかりの葉月の帝都・平井家に、珍しく河上くんに会いたいとお客様が訪問されました。それは妙齢の美女で幼馴染みの翠子さん、幼いときに交わした結婚の約束を果たしてもらいたいとのことで。これには涼嬢もご立腹、お一人で行かれる「東京観光」の後をつけまして、あるお宅を見張る挙動不審な翠子さんを発見つけてしまいます。其のお宅は骸惚先生のご友人、新井筮肉先生のご実家で、幼女誘拐事件が起こっておりました。

あれ? まだ夏?
はいいとして、ラブコメ街道一直線・幼馴染みまで登場、はつ子ちゃんも聡明でさわやかなLOVEを振りまいてくれる萌えキャラに! かわいいわよ! 
今回は河上くんもちょっとかっこいいところを見せられましたね! ちょっとだけだけど。?子ちゃんが妬きモチ焼いちゃうぞー。
そして骸惚・澄夫人のLOVE度まで上がってます! もうやんなるわ! うれしいけど。
せっかくついているのに文句つけるのもなんだけど、別に邸宅見取り図つけるほどの謎解きじゃないんじゃ……ゲフゲフ。

現代時系列の「あの人」は河上くんに決定ですかな。よく考えたら骸惚先生じゃ歳が合わんのでは。なにを思い違いしてるんだ私。ってことは河上くんは結婚できてるんだね! めでたい! がんばれ涼嬢!

で、今回のいいなと思ったセリフ。まずは骸骨先生。

自分の行動を、他人とか思想とかのためだと思い込んでしまっていると、知らず知らずの内に、どんな非情な行動でもとり得るようになってしまうものさ。

次は香月さん。

本当に高貴な生まれの者って、庶民を差別はしても嫌悪はしないものですわヨ。(中略)苦労して身につけたものだからこそ、誰しもがそれを持っているなどとは信じたくないし、持っていない者に対して優越感を抱きもするンですの。

そんな感じで、河上くんは相変わらず河上くんなのでした。
あ、名○屋弁もどきを操る新井筮肉先生もインパクト十分でしたよ。
とりあえずこれで最新刊なわけですが、次は6月ですって。キリサキも読みたいと思ってますよ。またいつか。

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平井骸惚此中ニ有リ 其貳 田代裕彦

平井骸惚此中ニ有リ〈其2〉 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫

平井骸惚此中ニ有リ〈其2〉 (富士見ミステリー文庫)

気を抜いていないつもりでも「暑い、暑い」と口をついて出てしまうのが帝都の夏でございます。担当編集者、緋音嬢から先日の件のお礼も兼ねて、避暑地に招かれ出向いた骸惚先生一家と河上くん。緋音嬢の昔馴染みである子爵家の別荘替わりのホテルにて、幕が開きますのは那須の旅の思い出か、はてまた連続殺人事件か。

なるほど、これがLOVE寄せ効果。山奥の避暑地にメイドと露天風呂ー! (入浴シーンはありません。というか嵐なので入れません) でも単語が出てきただけ、というか、雰囲気は前巻からの流れでちゃんと平井骸惚です。文章は体言止め多用の講壇調。涼嬢とのラブコメ度は飛躍的に上がってますよ。なんせ涼嬢は恋心に自覚したようですし、?子嬢は相変わらず「兄様」と慕ってますし、緋音嬢にもメイドの咲久子嬢にも妬きモチ焼きまくりで、あら、こう書いてみると河上くんハーレムの中心にいますか? 「少しでも縋り甲斐のある藁になるしかない」とか書かれてしまうけど、やっぱ癒し系なのでしょうね。
一番笑ったのは「死因は焼死。」早まるな涼嬢!

そして「大丈夫、すぐに小生が解決してみせるからね」とかいいつつさっぱり解決できない河上くんも、相変わらず切羽詰まらないと捜査に積極的でない骸骨先生も、このシリーズの味ですな。河上くんの帝大生分が追加される日はいつの日か。謎解き風味はそれなりに、其の壹よりは納得がいきましたよ。

にしても気になるのは一巻につき10ページも進まない現代時系列の語り部ですな。
一人称の人物は「あの人」の玄孫で確定ですが、「あの人」が骸惚先生か河上くんか。そしてちょっかいを出してくるのは誰なのか。いつになったらわかるのでしょう。いつまでたってもわからないかもなぁ。

他刊の感想
   

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平井骸惚此中ニ有リ 田代裕彦

平井骸惚此中ニ有リ 作:田代裕彦 イラスト:睦月ムンク(富士見ミステリー文庫)

平井骸惚此中ニ有リ (富士見ミステリー文庫)

時は大正十二年。
帝大生の河上太一くんは、探偵小説家平井骸惚先生に弟子入りを懇願するも、首を縦には振って下さらない。ご夫人の助けもあって居候の身になりますが、当の骸惚先生とは気まずい関係なのでありました。
そんな折、骸惚先生のご友人、評論家の池谷是人先生が亡くなられます。
自殺と公表されていましたが骸惚先生、何かトリックがあると見ている様子。
河上くんに「事件解決の折には弟子入りを認めよう」と持ちかけます。骸骨先生のお嬢様涼嬢と真相解明にのりだした河上青年の運命やいかに。

文体模写を試みたが文章の切り方がわからない。あー。
ともあれビバ大正浪漫。カタカナ交じりの七五調で文章リズムが軽快です。初めてページ見たときは「ルビだらけでウザ!」と思ったけど中はルビなんて減るしね。
でもコレパソで書いてたら大変だろうなぁ。片っ端から辞書登録するまでは旧字の変換大変だし、ワードだと古文法使うと「ココ間違い!」って赤い波線引いてくれるもん。これかなりむかつきます。

イラストは望月花梨風ですっきりしてます。よいですねハイカラ女学生。
にしても骸惚先生ロイド眼鏡の上半分がぶった切られてる気がするのは私だけですかー?

ミステリーは、まぁこんなもんじゃない? 銘打っても大丈夫じゃないかなー? ぐらい。
しかし、私でも見当はついたのに河上くんもうちょっとがんばれよ。
でもコレ2巻からLOVE寄せされちゃうの? ううむ、これ以上どうLOVEを詰め込めと? (笑)
いやでも期待。こっぱずかしくて転げまわらないように頑張ります。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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