カテゴリー ‘ 富士見書房

友井町バスターズ 水無月ばけら

友井町バスターズ 作:水無月ばけら イラスト:森山大輔(富士見ファンタジア文庫)

というわけで富士見ファンタジア。ってばけらかよう!(笑) HTML文法などを調べたことがある人ならかなりの確率で遭遇したことがあるだろう、「HTML鳩丸倶楽部」の管理人さんである。97年発行。このあとは小説は書いていないみたい。

で、本編はSF風味のジュブナイル。ズッコケとかそんなノリ。基本フォーマットをバッチリ備えたベタな感じ。
主人公は小五の勝亦ひかる。その妹で目は見えないけど超能力を使えるきららと友達の雨森康雄ことキャンディと行方不明になったクラスメイトをあやしい病院から救出するお話です。
お母さんがむちゃくちゃ機械に強いらしくて、立派なハッカーさんらしい。
そしてお母さんの作ったハイスペック自転車や宇宙船なんかには、エビのマーク。あー、サイトでよく見るアレですか。

サイトでHPって略称についてテキスト書いているぐらいだからさぞかし言葉に気を使ってるんだろうかと思いきや、「ハッカー」とかあっさり使っていてちょっとイメージが変わりましたよ。いや、ムリに使ってるんだろうか。イドの話をして主人公に「井戸」って漢字を当てさせたり……。ませた子ども向き? 

ともあれ、なにやら懐かしい、秘密基地を作ったときの大冒険を思い出すというか、切ない気持ちにさせてくれた一冊でした。どっとはらい。
たぶん、あのHTMLリファレンスの訪問者と読者は被らないような気がする。

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マルタ・サギーは探偵ですか? 野梨原花南

マルタ・サギーは探偵ですか? 作:野梨原花南 イラスト:すみ兵 (富士見ミステリー文庫)

マルタ・サギーは探偵ですか? (富士見ミステリー文庫)

野梨原さんってちょーシリーズの人ですよね。(女性向レーベルはトンと弱い)
この作者の本を読むのは初めてです。

何故タイトルが疑問形かというと、主人公はカード戦争の世界に迷いこみ、名探偵のカードを大量入手したあとにさらに違う世界に迷いこんで、カードを使って探偵稼業を始めるから。名探偵ではあっても探偵ではないと。
さらにカードは発動しただけで謎を解くことができるので能力は必要なし。
ついでに言えばマルタ・サギーは日本人。ひらがなにしてみると雰囲気出る?

まさにライトな感じがする一冊。テンポがいいと言い換えても可。
それまでやる気のなかった主人公が女王に会っただけでいきなり忠誠誓ってるしなぁ。存在感だけで忠誠って誓えるもの?

表紙にいる二人は今の時点ではまだその格好で居合わせていないんじゃ……?
いいの? なんだかファンタジアバトルロイヤルに短編が三つ載ったらしく、それはこの話よりも未来、マルタに助手がいるそうで。その時にはかなり親密(?)になってるみたいだけどでも現時点では顔合わせた対決もしてないのに表紙? せめてアウレカかクレイがいてほしかったよ。裏表紙にアウレカはいるけど。なんか納得いかないわ。

以下ネタバレ。
クレイってなんでマルタ助けたの? 無差別殺人者が人助けってするもん? 獲物とマルタの違いは? これが一番納得いかーん!

そういえば、スレイリードラゴン誘拐したトリックって書いてあったっけ?

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閉鎖のシステム 秋田禎信

閉鎖のシステム 作:秋田禎信 イラスト:黒星紅白 (富士見ミステリー文庫)

閉鎖のシステム (富士見ミステリー文庫)

閉店時間後のショッピングモール「プラーザ」にそれぞれの理由で取り残された4人。いつもなら何かしらの灯りがあるはずなのに、その日はB1階を漆黒の闇が包んでいた。携帯のバックライトだけで警備員室を目指す。でもそこには……?

実はオーフェンも読んだことがないのです。初めての完全なイラスト買い。
画集で見たことあったけど、なんでそんな奇特な服なんだろう? 腰から電波出てたですよ? なんでやねん。キノみたいに細かく設定しないとこうなるのか?
夢枕獏「陰陽師」読んだ直後に読み始めたのでその文字の多さにびっくり。めちゃつまってるように見えた。今から考えるとそうでもないんだけど。

帯に「なにがなんだかわからないよ!」と書いてあったそうなのですが、まさにその通り。これもミステリーじゃないよね? 富士ミス的にはミステリーしているほうなの?!
もにょる。クビキリの比じゃねぇよぉ。闇の中に殺人鬼がいるっていうスリルは結構うまくでているはずなのですが。中盤あたりはドキドキしたんだけどなぁ。
結局あとがきが一番面白かったよー。

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しずるさんと偏屈な死者たち The Eccentric Dead In White Sickroom 上遠野浩平

しずるさんと偏屈な死者たち 作:上遠野浩平 イラスト:椋本夏夜(富士見ミステリー文庫

しずるさんと偏屈な死者たち (富士見ミステリー文庫) ISBN : 4-8291-6214-7 発行年月 : 2003.6

この物語の語り手であるよーちゃんは、長い間入院していて寝たきりのしずるさんにお見舞いに行くのが習慣。よーちゃんは血なまぐさいことは苦手だけど、よーちゃんが新聞と週刊誌と、ちょっと事件を調べた結果をしずるさんに話すだけでしずるさんは事件の真相を解いてしまいます。そんなしずるさんに驚きながらそれで少しでも気が晴れるのならと今日もよーちゃんは事件の情報を持って病院への坂を上っているかもしれません。

短編連作方式の安楽椅子探偵物。(←「ミス・マープル」って説明したらわかんないって言われたよ! アガサ・クリスティじゃないか!!)

伝説の一作目の冒頭の一文、「第一発見者は、よりによって山の中で迷子になっていた遭難者からのものだった」は3刷でも直っていません。連載からずっと直らないってことは永遠にこのまんまなの? こうなったらこういう技法ととるべきなのか……(笑) しかし! ちょっとゴスロリなキャラに萌えてしまえばこちらのものです。(←何が) 何度も言いますがミステリ部分の判断はわたしにはできません。経験が圧倒的に少ないので。

ブギーとの繋がりはえー、ホーリー&ゴーストの江守護が入院している病院にしずるさんもいるようです。霧間誠一らしき著作の抜粋文もついてますよ。それと、アレはアレじゃないかなぁー。電波障害はエコーズの報告。
つーかさ、ブギーの世界と繋がってたら合成人間やMPLSの能力でいくらでも猟奇事件が起きて、いくらしずるさんでも解けない気がしますが……。まぁいいか。

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ライトノベルを中心に、ぐだぐだとバカなコメントを書きます。やってるときは燃え多め。

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